定年退職を迎えた多くの人にとって自由な時間は、一見すると夢のような時間に思えます。
今まで会社に行くことで縛られていたことも、これからは自由で何をやってもいいということです。
しかし、実際には毎日何をして過ごしたらいいかわからなく、毎日がダラダラとテレビなど見て過ごしてしまいます。
そして、また明日も、起きてから新聞を読んで食事をして、気がつけば何もすることもなく１日が過ぎていくというのが日課になっています。
仕事が生活の中心だった人にとっては、このなんの変化がない日常が喪失感を伴い、世間から置いてきぼりにされたような孤独を感じざろうえません。
目次
熱中する趣味に出会う
今までサラリーマンとして頑張ってきたからと、定年になって自由を手に入れたのですが、この自由が自分にとって何もやることがなければ苦痛の何者でもないのです。
趣味を見つけなさいとか、地域のボランティア活動をしなさいと言われても、それがすぐに生きがいには結びつかないのであれば、自分が好きでもない趣味をやったところで苦痛でしかないのです。
趣味を見つけるとかということは色々なことに挑戦してやっていくうちに、これだと思うようなことに出会うことがあります。
今回、私は知り合いと観光旅行に行った時に、陶芸体験という観光スポットで陶芸をやってみたところ、陶芸の面白さに何かを感じるものがありました。
その経験から、「老後を楽しむ定年後の新たな趣味として、陶芸で見つける創造の喜び」というテーマで、記事を書くことにしました。
陶芸がいかにして心を満たし、生活に新たな意味を与えるかを探りますが、それは人それぞれなことであることから、陶芸があなたにとって心に打たれるものでなければ読むのは辞めてください。
何かに打ち込めるものを見つけるためには、色々なことに挑戦してみていくうちに、自分に合った熱中できるものに出会うはずです。
陶芸は、自分の内なる創造性と対話し、形と色など自分のイメージを表現するうちに作り上げる喜びと、そして、窯で焼き上げてから出来上がった作品に対面する喜びは格別なものであります。
この記事を通じて、定年後に何もやることがないという人に、陶芸の魅力を書くことで、陶芸をやってみようと思う人がいれば幸いです。
何かに挑戦して、自分から踏み出すことで、自分にとっての楽しみが見つかるはずだからです。
陶芸の基本
陶芸は、粘土を成形し、焼成して磁器や陶器などを作る伝統的な工芸です。
その起源は古く、多様な文化においてさまざまな形で発展してきました。
陶芸には大きく分けて二つの基本的な技法があります。
一つはロクロを使った成形で、回転する台の上で粘土を中心に置き、手や指の動きで形を作り上げます。
もう一つは手捻りでお茶碗などを作るのですが、直接手を使って粘土を成形していきます。
これらの技法を通じて、利用する人の手になじむお茶碗から、芸術作品まで、粘土の塊から無限の可能性を持った作品を生み出すことができるのです。
陶芸の魅力
陶芸の魅力は、単に物を作ることにとどまりません。
それは、粘土という自然素材を通じて自己表現を行い、創造的なプロセスを楽しむことができる点にあります。
粘土を触ることで感じる独特の感触、そして、形が徐々に形成されていく過程を体験して、出来上がったものを焼成を経て完成した作品を手にする喜びは、他の趣味では味わえない特別なものです。
また、陶芸は集中力を要するものであり、日常の忙しさから離れて没頭する時間は、精神的なリフレッシュにもつながります。
さらに、完成した作品は実用的な器として使うことができるため、自分の作ったものが生活の一部として活用される喜びもあります。
陶芸は、技術や知識を徐々に身につけながら楽しむことができるため、定年退職後の新たな挑戦として理想的なものなのです。
初めはシンプルなお茶碗や皿から始めても、徐々に自分だけのオリジナルな作品を作り上げることができてきます。
経験と根気が必要なのかもしれませんが、それを超えてもやり続ける面白さを味わうことが陶芸の魅力なのです。
陶芸の奥深さ
陶芸の奥深さと魅力は、その表現の無限性にありますが、特に色付けの過程は陶芸作品に独特の命を吹き込みます。
色は、作品の雰囲気を大きく左右し、作り手の意図や感性を反映させる重要な要素です。
釉薬（うわぐすり）とその役割
陶芸において色をつける主な方法は、釉薬を使用することです。
釉薬は、陶器や磁器に光沢や色を加えるために用いられるガラス質の物質で、作品を美しく仕上げるだけでなく、耐水性や耐久性を高める役割も担います。
釉薬の成分や塗り方、焼成温度によって、様々な色や質感が生み出され、作品に深みを与えることが出来ます。
色彩の魔法
陶芸における色の使用は、まさに魔法のようなものです。
釉薬を重ねることで複雑な色合いを生み出したり、特定の部分にだけ色を施してアクセントをつけたりすることができます。
また、天然の鉱石を使った釉薬や、酸化剤を加えることで、予期せぬ美しい色合いが現れることもあります。
このように、釉薬と温度の組み合わせによって無限の色彩表現が可能になり、同じ形の作品でも全く異なる印象のものになるのです。
色に込める想い
陶芸作品に色を加える行為は、単に美しい作品を作ること以上の意味を持ちます。
色は作り手の感情や思い出、自然への敬愛など、見えない想いを形にする手段となります。
静かな海を思わせる青や、温かな夕焼けを表現するオレンジなど、色を通じて作り手の内面を反映させることができるのです。
しかし、これも焼き具合などの温度などによって色の変化や、予期しない色が出ることは、作者が想定しないものになるという面白さがあるのです。
陶器飾りへの誘い
陶器飾りは、機能性を超えた陶芸の形態であり、純粋な美術品としての価値を追求する分野です。
このアートは、伝統的な器や日用品を作る陶芸の技法を基にしながらも、作品そのものの表現力や美的価値に焦点を当てています。
陶器の飾りには、壁掛けのタペストリー、立体的なオブジェ、装飾的な皿や花瓶など、多種多様な形態が存在します。
今回は、陶器で作る飾りについて注目してみることにします。
陶器飾りの特徴
陶器飾りは、創造性と表現の自由度が非常に高いもので、制作することにおいて、形やサイズ、色彩に制限がほとんどなく、作家の想像力や感性によって無限の可能性が広がります。
この自由度が、多くの陶芸家にとって大きな魅力となっています。
陶器飾りの作品は、その美しさや独創性から、芸術品としての価値を持ちます。
展示されることで空間を彩り、鑑賞者に深い感動やインスピレーションを与えることができるのです。
また、特定のテーマやメッセージを込めることで、観る人に対して強い印象を残すことも可能です。
陶器飾りを行うには、高度な技術と知識が求められるのは、複雑な形状や細かい装飾を施すためには、精密な手仕事や長年の経験が不可欠だからです。
さらに、釉薬の使い方や焼成技術も、作品の質を左右する重要な要素となります。
このような技術的な挑戦が、多くの陶芸作家にとって作られており、陶芸と一口に行っても奥が深いものなのです。
陶器飾りを楽しむ
陶器飾りは、見る人に美的な喜びを与えるだけでなく、制作する過程自体が楽しい活動です。
自分の内なるイメージを形にし、自己表現の手段として陶芸に取り組むことは、大きな充実感と満足感をもたらします。
また、完成した作品を通じて他者とコミュニケーションを取ることができるのも、このアートの醍醐味の一つです。
有名な作家のようなものは作れなくても、定年退職後に陶器飾りに心を込めて作ることは、新たな趣味を探求し、創造的な活動に没頭する絶好の機会を提供します。
技術を磨き、自分だけの美しい作品を生み出す喜びを通じて、退職生活に新たな意味と目的を見出すことができるのです。
陶芸を通じて見つける生きがい
老後において何か熱中できるものがない人に対して陶芸という趣味について紹介したのですが、とにかくなんでも挑戦してみることが趣味を見つけるコツであって、やってみて自分に合わなければ違うことを見つければいいのです。
陶芸について、もう一度魅力を説明すると、陶芸における創造の喜びは、単純な物作りの過程を超え、自己表現の手段となり得ます。
粘土で形にすることで、土から新たな形が生まれてくることは想像力を掻き立てます。
しかし、簡単そうに見える陶芸も、観光目的でやった陶芸体験とは違う難しさがあるのです。
なんでもそうですが、芸術における修業は守破離というように、基本があってそれを守ることから始めて、それがある程度できるようになったら、形を崩して自分の求めるようなものにするために破ってみる。
そして、自分のものが見つかったら、形から離れて自由自在に捉われないようにするのですが、それでも基本は一番大事なことで、はじめから独創性だけで個性だと考えるのではなく、陶芸の基本の中に独創性を見つけるようにしなければならないということです。
陶芸は絶えず新しい技術や知識を学ぶ過程でもあり、技術の習得や新しいデザインへの挑戦は、生涯学習の楽しみを提供し、心を若々しく保つことにつながります。
陶芸をやってみたいと思うのであえば、この学びは自己成長の喜びを実感させる生きがいを感じさせてくれるものなのです。
そして、陶芸は人々を結びつける強力な手段で、ワークショップや展示会などを通じて、同じ趣味を共有する人々とのつながりを持つことができます。
このように、定年退職後の生きがいを見つけることはそれぞれが求めるものなのですが、陶芸という趣味を行うということはその奥深さが老後の学習としてやってみる価値が大いにあるのです。
この記事を読んで、「陶芸を始めてみたい」と感じたなら、それは新しい情熱への扉が開いた瞬間ですので、陶芸教室に通うなりして陶芸という趣味の第一歩を踏み出してください。
陶芸を習うことにより、あなたの退職後の人生に新たな生きがいをもたらし、毎日をより充実した日々に変えてくれることでしょう。
