
シニアにとって、最近よく聞くAIや、ChatGPTについて、よくわからないと感じている人が多くいます。
実は今、AI(人工知能)は、人の代わりに手助けしてくれるエージェント(代理人)として、シニアの暮らしに、とても役立つ存在に変化しようとしています。
スマホやパソコンの操作が苦手でも、AIに話しかけるだけで、あなたの生活や身の回りをサポートしてくれるのです。
むずかしい知識や操作を覚える必要はいりません。
スマホやパソコンがあれば、話しかけるだけで、あなたに即したことをなんでもやってくれるのです。
今回は、そんな「AIエージェントってなに」という疑問を、シニアの人にも分かりやすく解説します。
目次
AIエージェントとは
「エージェント」という言葉は、代理人、代わりに動く人という意味があります。
特定の目的に対して行動したり、相談に乗ってくれたりします。
よく聞く言葉で、プロスポーツのエージェントや芸能人のエージェントということを耳にすると思いますが、それらのエージェントは、その人に代わって契約を結んでくれたり、スケジュールなどマネージメントを含んで行ってくれます。
つまり、あなたのことをよく知っていて、あなたのためになんでもサポートして行ってくれる存在です。
それと同じように、AIエージェントとは、その人の代わりに考えたり、調べたり、アドバイスをしたりとパーソナルに合わせた仕事をしてくれます。
たとえば、
- わからない言葉を調べてくれる
- 文章を書いたり考えたりしてくれる
- 困ったことに相談に乗ってくれる
- 今日の予定をまとめてくれる
といったことを、まるで秘書やマネージャーのようにサポートしてくれる存在が、AIエージェントなのです。
AIエージェントは一緒に考えてくれるパートナー
従来の生成AIは、話しかけた質問に対して、データーを集めて答えを見つけてくれるものでした。
でも、AIエージェントは違います。
あなたの話を理解しようとして、質問に答えるだけでなく、こちらの意図を想定して、同じ答えであってもあなたにあった答えを導いてくれます。
つまり、こちらの目的を複合的に答えを見つけ、迷っているときは一緒に考えてくれたり、こうした方がいいとアドバイスもしてくれるのです。
今までのAIと違うところ
生成AIは、プロンプトと言って指示をしたことに対して情報を見つけて答えを出してくれます。
しかし、AIエージェントは、「北海道の札幌に行く」という指示を出すと、北海道のその日の天候とか、飛行機の時間とか、札幌のホテルの空き具合とかを総合的に判断して答えてくれます。
指示を出せば飛行機のチケットやホテルの予約までしてくれます。
仕事を代わってやってくれるアシスタントのような機能や、あなたの目的や考えを整理して仕事をしてくれるパートナーとしての存在でもあるのです。
AIエージェントと生成AIとの違い
AIエージェントと似た言葉にChatGPTのような生成AIがあります。

つまり、AIエージェントは「自分で判断して動く賢いAI」というイメージです。
言語処理技術だけの生成AIにおいては、プロンプトにおいて、その度に指示を出さなければならなかったのですが、AIエージェントは、自ら必要な情報を収集して目的を達成してくれます。
例えば自動運転の車の場合、障害物や歩行者などを判断してブレーキを踏むか、スピードを上げるかなど動作を行います。
問題解決における意思決定や必要なアクションは、自律的に判断して仕事として行うのがAIエージェントなのです。
AIエージェントは、ChatGPTなどの生成AIが行っていたことを、AIが自律的に判断してあなたに代わって考えて動いてくれるということになります。
シニアにとってのメリット
歳をとると、若い時に比べて脳の衰えがあるということは否めません。
そこのところをAIエージェントは補ってくれます。
AIエージェントとは、人の代わりに「考えたり」「調べたり」「文章を書いたり」といった知的な作業をサポートするので、シニアにとっては、衰えてハンデとなったところをサポートしてくれる存在として、強い味方になってくれるのです。
AIエージェントは命令を待つだけでなく、一緒に考えるAIとして、シニアの相談相手になってアドバイスをしてくれます。
パソコンやスマホが苦手でも話しかけるだけでOK
AIエージェントのいいところは、難しい操作を覚えなくてもいいということです。
スマホやパソコンに詳しくなくても、ただ話しかければいいだけだからです。
「新しく買った電気製品の使い方がわからないんだけど」と質問すると、その使い方などを音声などで答えてくれます。
昔は、電気製品に取扱説明書などが必要だったのですが、AIエージェントが普及してくると難しい説明書などが必要なくなるし、カスタマーセンターなどの問い合わせもすべてAIができるようになります。
シニアにおいては、AIとコミュケーションをすることで、今まで知らなくて躊躇していたことも積極的に行動することができるようになります。
これらは、ハンデを抱えた人にとって、住みやすい暮らしに近づくことになるのです。
これからの時代、AIエージェントがあなたの暮らしの相棒になる
今まではAIとの関わりは、スマホやパソコンを操作して使う時代でもあったのですが、AIエージェントの出現で、分からないことやすべての作業はAIに聞いてやってもらえばいいという時代に変わりつつあります。
難しい操作ができないからと閉じこもる生活をするのではなく、シニアにおいても積極的に行動することがAIエージェントのおかげてできるようになります。
シニアにとって、AIエージェントは、分からないことをやさしく教えてくれる先生であり、時には話し相手にもなってくれます。
AIエージェントに話しかけるだけで、こちらのことを理解して答えを返してくれるのですが、ChatGPTのようなAIアシスタントと違って、一緒に考えたり気持ちに寄り添ってくれたりするのです。
機械操作が苦手でも、あなたの代わりになんでも考えてくれる存在がAIエージェントということになります。
AIエージェントが人間の暮らしをどのように変えるか
AIエージェントは、あなたの代わりに考え、答え、支えてくれる存在であって、難しいことを覚えなくても、あなたのことを理解して助けてくれる自律したパートナーなのです。
AIエージェントの登場によって、私たちの暮らしは少しずつ確実に変わっていきます。
特にシニアにとっては、一人で悩んだり抱え込まなくていいという安心感があります。
今までは、何か調べたいときに、スマホで検索して、たくさんの記事から正しい情報を探す必要がありました。
その作業は、シニアにとって手間がかかることであり、機械の操作ができなければ分からなかったのです。
しかし、AIエージェントがいれば、
「これってどういう意味」
「この言葉の使い方は合ってる」と聞くだけで、わかりやすく、やさしい言葉で説明してくれて作業までしてくれます。
AIに相談しなくても誰かに相談すればいいと言う人がいるかもしれないのですが、誰かに聞くのは気が引けることや、若い人に聞いても、めんどくさがって教えてくれないことがあります。
ましてや一人暮らしが多くなったシニアにとっては、AIエージェントの存在はかけがいのないものになります。
AIエージェントは、あなたの代わりに働く代理人として、あなたの気持ちに寄り添い、日々の暮らしに新しい風を運んでくれる存在になることでしょう。
次回は、実際にAIエージェントはどんなことができるかを検証してみることにします。