高齢になると、新しい趣味を見つけることはなかなか大変ですが、意外に昔やったテレビゲームで遊ぶということは面白いものです。
スーパーファミコンが発売されたのが1990年で、任天堂のスーパーマリオなどのゲームは、今の高齢者にしてみれば自分の子供がゲームをやるのを一緒になって楽しんだ父親世代です。
スーパーファミコンはカセット型の子供が遊べるゲーム色が強かったのですが、1994年に発売されたソニーのプレステ1は、据え置き型のゲーム機としては容量が大きいCDーROMでのソフトが販売され、大人でも遊べるゲーム機として人気がありました。
大人としてのゲーム機
今の高齢者の年齢からするとプレステ1で遊んだ年代は、30代後半から40代の年齢だったのではないでしょうか。
プレステ1で私が気に入ったゲームソフトは「A列車で行こう」という、アートディンク社によって開発された鉄道と都市開発をテーマにした経営シミュレーションゲームです。
このゲームは、元々1985年にNECのPCー9800を使ったゲームで、パソコンの画面上に電車の線路を敷いて、定刻通りにぶつからないように電車を走らせるというゲームでした。
そのゲームが、プレステ1で「A列車で行こう4 EVOLUTION」として販売され、このゲームは3Dで作った町に電車を走らせることで、運転席から車窓モードとして外を眺められるというものでした。
自分が考えた都市を、実際に電車を走らせえるという仮想都市を作ることが楽しみでした。
その後、プレステ2やプレステ3とゲーム機が販売されていくうちに、「A列車で行こう」も、複雑なゲームができるようになり、鉄道会社の株価の変動など観光開発で街を作るとよりも鉄道会社経営するというようなことが主流になってきました。
「A列車で行こう」のシリーズは現在も続いており、DSやスマホなどにも移行されたのですが、画面が小さすぎてなんだか分かりづらいというのが感想です。
その後、ゲーム機の機能が上がると同時にゲームも複雑になってきて、ここらあたりから難しすぎることから人気がなくなってきたのです。
今でも「A列車で行こう」のシリーズは続いており、最近では「A列車で行こう始まる観光計画」というシリーズになって、初期の頃のような誰もが憧れる仮想都市や電車が走る箱庭といったようなシミュレーションゲームに戻ったということです。
前置きが長くなりましたが、老後になって何もやることがなくなって暇になって、昔やったようなのゲームが高齢者の間で人気になってきたようで、昭和レトロゲームなどと若い人にも人気が出ているということです。
ソニープレステ1を買う
昔やったことがあるプレステ1の「A列車で行こう4」を私もやりたくなり、アマゾンやメルカリなどを調べたところ、プレステ1の本体が今でも手に入ることが分かりました。
プレステ1は1900年代には生産終了していて、アマゾンでは未使用の状態で箱付きなものが28000円で売っています。
メルカリでは使用していたもので傷や汚れがあり箱がないということですが、説明書やコントローラー、電源ケーブル、メモリーカードなど付いていて6000円で売っていました。
多少汚れていても使えればいいと思いメルカリでプレステ1を買うことにしました。
そして、ゲームソフトですが、「A列車で行こう5」が、これもメルカリで330円で売っていたので、これも手に入れることができました。
これでゲームができると思ったのですが、プレステ本体はテレビに接続するのは黄色と赤と白のAVケーブルであるのですが、今のテレビの接続端子はHDMI端子しか付いていないために、AVケーブルをHDM1に変換するアダプターを付けなければなりません。
これらを全部揃えたところ9300円かかってしまいました。
「A列車で行こう」を遊びたいと思っただけでしたが、私としたら痛い出費ということです。
ゲームで遊んでみる
プレステ1の本体など送られてきたことから、テレビにつなげてゲームをすることにしました。
以前やったこゲームなのですぐに始めることができて、なんとも言えないワクワク感を味わうことができたのです。
「A列車で行こう」のゲーム自体はゆっくりしたペースなので、じっくり考えながらプレイヤーは計画的に線路を敷いて駅を作り、電車やバスを走らせることをします。
工場やマンション、デパート、学校、遊園地などを作って、自分が思い描いた街を作り上げていくことで、人が集まり街が発展していき、何もなかった土地が都市として栄えていくのです。
高齢者にとっては、このゆっくりしたペースで考えながらできるゲームは、今の反射神経を使うようなゲームに比べて頭の体操になるのと、自分が創造した街が発展していくのを見るのは楽しいものです。
高齢者の認知症予防になる昔のテレビゲーム
昔のテレビゲームは、今の高齢者にとって特別な魅力を持っています。
その一つは、ゲームが提供する懐かしさです。
若い頃に夢中になってプレイしたゲームを再び手にすることは、過去の楽しい記憶を呼び起こし、心地よい感情を引き出します。
また、これらの古いゲームは操作がシンプルで覚えやすいため、現代のゲームが持つ複雑な操作や覚えるべきルールの多さとは対照的です。
このシンプルさが、高齢者にとって非常に取り組みやすく、親しみやすいものとなっています。
今、高齢者に昔懐かしいテレビゲームを推奨する理由は、ただ楽しいからだけではありません。
研究によると、ビデオゲームは認知症の予防にも効果的で、ゲームをすることによって、脳は様々な動作をこなすことを求められ、これが記憶力の維持や思考力の向上につながります。
ルールを覚え戦略を考えることなど、脳のさまざまな部分を活性化させるために、高齢者においては認知症の予防になるということです。
このような理由から、高齢者に昔のテレビゲームでプレイすることを勧めたいのは、テレビゲームは遊びではなく、高齢者の認知機能を活性化し維持する手段として、また日常生活においても高齢者の新たな活力をもたらすものとなることになるのです。
高齢者が若い時にやったことのある昔のテレビゲームを楽しむことは、脳の健康も守ることができることから、定年後に時間に余裕ががあるのであれば、大いにテレビゲームなどで遊んでみてください。
それは遊びではなく、脳の健康体操なのです。