喫茶店の穏やかな午後。
おっちゃんがいつもいる喫茶店で、アキコとChatGPTについて話していた。
「でも…私みたいな者でも、AIなんて使えるのかしら」
アキコはカップに手を添えながら、少し不安そうに問いかけた。
おっちゃんは、にっこり笑ってこう答えた。
「そりゃ大丈夫や。最初は『こんにちは』って打つだけでええんや」
その「こんにちは」に、ChatGPTが「こんにちは。今日はどんなことを聞きたいですか」と返してくれる。
きっかけはたったそれだけで、誰かと話すように会話をすればいいんや。
目次
シニアこそ暮らしを楽しむために使ってみる
おっちゃんらの世代ってな、物を大事にすることはよう知ってる。
けど、新しいことを始めるっていうのは、ちょっと苦手やったりするんや。
でもな、今の時代は、ええもんが次々と出てくるんやから、ためらわんと使ってみることが大切やと思う。
せっかく便利なもんがあるのに、使わへんなんてもったいないと、そう思うんや。
ChatGPTみたいなAIも、もう未来の話やあらへん。
今、この時代にもう使えるようになってるんや。
おっちゃん自身も、正直まだ全部は分かってへん。
でも、分からへんからって遠ざけるより、「まずは触ってみよう」って気持ちが大事なんや。
アキコは、その言葉を聞いて静かにうなずいた。
ChatGPTで小さな楽しみを見つける
アキコちゃん、せっかくやから、ChatGPTで俳句に挑戦してみないか。
昔やったことある人も、初めての人も、ちょっとした言葉遊びのように楽しめるのが俳句や。
「でも、俳句なんて小学校の授業で習っただけで分からないわ」
ChatGPTなら、季語も五七五のリズムもやさしく教えてくれる。
たとえば「夏の花で一句作りたい」と話しかけると、すぐに例を出してくれるんや。
俳句にかぎらず、自分がやりたいと思う趣味についていろいろと聞いてみれば教えてくれる。
料理のレシピを相談したり、新しい花を育てる方法を教えてもらったり、会話のキャッチボールができるんや。
囲碁や麻雀をやりたいなら、ルールを教えてもらうことだってできる。
ChatGPTって本当に便利なものなんだ。
「帰ったら、ChatGPTを開いてみようかしら。どんな返事が返ってくるのか、ちょっと楽しみだわ」
おっちゃんの言葉に、アキコは興味を示してくれた。
俳句について聞いてみる
家に帰ったアキコは、さっそくスマホを手に取った。
ChatGPTはパソコンで使うのも便利だけど、スマホでもアプリをダウンロードすればすぐに使えます。
※ただし、音声で話しかけたり画像を作ったりする機能は、有料版(ChatGPT Plus)でしか使えない(2025年6月現在)。
無料版でも文字での質問や会話は十分に楽しめるので、最初は無料版を使ってみましょう。
日常のちょっとした相談や調べもの、趣味に関することまで、ほとんどのことに答えてくれます。
「まずは試してみよう」
アキコは、スマホにChatGPTのアプリをインストールし、少し緊張しながら入力欄にそっと文字を打った。
「こんにちは。俳句を作ってみたいです」
ほどなくして、画面に返事が表示された。
こんにちは!俳句、いいですね。どんなテーマにしましょうか。
季節や気分を教えていただければ、お手伝いしますよ。
その丁寧でやさしい言葉に、アキコはちょっと驚きそして思わず笑顔になった。
ChatGPTが教える俳句の基礎
俳句は、五・七・五の17音で作る日本の伝統的な短い詩です。
短いからこそ、ふとした気持ちや風景をぎゅっと込めることができます。
俳句には、いくつかの基本的なルールがあります。
- 五・七・五の音数
→ 1行目が5音、2行目が7音、3行目が5音です。
例:あさがおや つゆをふくんで ゆれる朝 - 季語(きご)を入れる
→ 「季語」は、季節を感じさせる言葉のことです。
春:桜・つくし・うぐいす
夏:あじさい・せみ・花火
秋:紅葉・虫の声・柿
冬:雪・こたつ・みかん など - “切れ”の表現(なくてもOK)
→ 「かな」「けり」「や」などの言葉で、感情の区切りをつけることがあります。
例:ふるさとや 母の手のひら ぬくもりぬ
※ 初心者のうちは、切れにこだわらなくても大丈夫です。
俳句は、風景だけでなく、「日々の何気ないこと」「気持ち」「人との関わり」など日常に感じたことを詠みます。
・お茶を飲んだ静かな午後
・庭の草花
・懐かしい思い出
・季節の移ろい
そんな日常の中の「小さな気づき」こそ、俳句にはぴったりなのです。
ChatGPTは、俳句を作るための基本的なことについて、アキコに教えてくれました。
いろいろと質問することで、自分が知りたいということを深堀していくことができます。
ChatGPTを上手に使うコツは、質問力にあって、このことをプロンプトと言います。
こちらの質問に対してなんでも答えてくれるのですが、こちらの質問が一般的だと普通のことしか答えてくれないために、質問の仕方で返ってくる答えも変わってきます。
例えば「松尾芭蕉の俳句の特徴は何」という質問に対して、「はい。芭蕉の俳句は、ただ自然を見て詠むだけではなく、自然の中に自分の気持ちを溶け込ませるような表現が特徴です」という答えが返ってきます。
続けて、「芭蕉の句は、説明を省いて、あえて余韻を残すように作られています。芭蕉は多くの旅をしながら句を詠んだことから、その土地の風景と自分の感情が重なった時の句が多いのも特徴です。静けさの中の一瞬の動きや、静かな風景の中の小さな音など、動と静の対比がよく使われています」
このように、自分が情報として聞きたいことに対して答えてくれることから、質問の仕方によって、いろいろなことを引き出していくということがコツであるのです。
俳句を詠んでみる
アキコは、ふと窓の外を見ると、庭の紫陽花が朝露に濡れてゆれている。
紫陽花を使った俳句を詠んでくださいと、アキコがChatGPTに言うと、『あぢさゐに 雨しずく打つ 昼下がり』という句を詠みました。
さらに、芭蕉が好んだ「静けさ」「移ろい」「心の余白」を意識しましたといった答えが返ってきたのです。
続いてアキコも、今度は自分でも一句作ってみようと考えたので、ChatGPTに評価してもらうことにした。
『あじさいに そっと話す日 ひとりごと』

さっそく、ChatGPTはすぐにコメントを返してくれたました。
「とても情緒がありますね。そっと話すという表現に、静かな優しさがあって素敵です」
アキコの胸の中に、じんわりとあたたかい何かが広がったような気がしてきました。
ChatGPTと楽しむ
その夜、アキコはおっちゃんにメールを送った。
「俳句、作ってみたところ、ChatGPTに褒められました」
「ChatGPTって、使ってみると面白いだろ」
おっちゃんは、すぐにメールで返信をくれた。
ChatGPTはそっと寄り添ってくれる相棒みたいなものなんや
難しゅう考えんでも、使ってみたら面白く使える。
操作にしても、スマホに「こんにちは」って入力するだけでええんや。
そのひとことから、会話が始まっていろいろなことを教えてくれたり疑問にも答えてくれる。
俳句でも料理でも昔の思い出話でもええ、ChatGPTはどんな話にも耳を傾けてくれるんや。
これからの毎日を、ChatGPTを使ってちょっと楽しくしてみようやないか。
【登場人物が分からない方はこちら】→ 大阪のおっちゃんと仲間たち
ChatGPTでは、いろいろなことをしてくれる中で絵を描いてくれることもできます。
プロンプトで、このような絵を描いてと指示を出すとそのような絵を描いてくれるのです。