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老後は一人暮らしがいい

近年、わが国の高齢者が増加する中で、一人暮らしを選ぶ老人が増えてきています。

夫婦のうちの連れ合いのどちらかが亡くなった時に、子供たちと同居するということを選ぶのではなく、一人で住むと言う選択肢をする人が増えていると言うことです。

一人暮らしを選ぶ背景には、様々な理由や状況があることは言うまでもありませんが、社会の中で「高齢者は家族とともに」という価値観があるとしたら、それから外れることへの理解はまだ浅いのかもしれません。

家長制度のあった時代、働けなくなって隠居した高齢者は、長男が面倒を見るという、昔からの風習がありました。

それが近年、日本における家族構造の変化は、高齢者の生活スタイルに顕著な影響を与えています。

現代においてはこれらの伝統は徐々に薄れつつあるのは、核家族化の進展、都市化の拡大、そして仕事のための地理的な移動の増加が、家族間の物理的な距離を広げ、伝統的な家族の絆を変化させていきました。

同時に、経済的自立と健康の向上も、高齢者が一人暮らしを選ぶ要因になっています。

年金制度の確立や健康への意識の高まりにより、多くの高齢者が経済的に自立し、高齢者自身が自分の生活をコントロールし、独立して生活を選択するということができるからです。

個々の自立と個人の選択を重視する文化が広がり、高齢者もまた自分の生活スタイルを自由に選ぶことができるようになったのです。

この結果、子供たちと一緒に住む不自由さを考えれば、一人暮らしを選ぶ高齢者の数が増加するということになりました。

今回のこのブログ記事では、高齢者が一人暮らしを選ぶ理由と、家族とのかかわりについて掘り下げて考えてみることにしました。

一人暮らしの最大のメリットは、何と言っても「自由」です。

自分の時間を自分で管理し、日々の生活を自分が好きなように過ごすことができるからです。

食事の時間も、趣味の時間も、早寝早起きも、すべて自分の判断で決められます。

一人暮らしでは、自分だけのプライベートな空間を持つことができます。

老後の一人暮らしは、単なる「孤独」や「不便」ではなく、束縛されない自由であり、自分だけの空間を持つことが、精神的な安らぎや安心感につながるのです。

このように、高齢者が一人暮らしを選ぶ背景には、個人主義、経済的自立、健康状態の改善など、様々な理由があります。

そして、一人暮らしは自由と新たな人間関係の構築といった多くのメリットをもたらしています。

これらの要因が組み合わさることで、高齢者にとっての一人暮らしは、非常に魅力的な選択肢となっているのです。

多くの人々は、一人暮らしの高齢者というと、孤独や困難な生活を連想することが多いのですが、実際に一人暮らしをしている高齢者の多くは、その選択に後悔はないと口を揃えて言います。

一人だと自分のペースで自由に生活することができて、何をするにも自分で決められることから、出来れば生涯を今のままのスタイルで終えたいと願っているのが現実です。

この考えは、独立心旺盛な現代の高齢者の特徴ともいえることから、子に面倒を見てもらわなくても、解放される喜びの方が高齢者としては楽であると気が付いているのです。

高齢者が一人で暮らすということは必ずしも悪いものではなく、高齢者の自由な価値観や生き方を反映していることが、高齢者の一人暮らしが増えた要因が背後にあるのです。

五木寛之著『孤独を越える生き方』NHK出版の本がありますが、その中に、「孤独でいることは、人生を豊かにしてくれる」という一文があります。

歳をとると行動範囲が狭まって孤独になるのは当たり前で、煩わしい人間関係を削ぎ落として孤独でいることも、高齢者の特権であると書いてあります。

孤独でいることは、人生を豊かにしてくれるので、孤独こそボーナスのようなもので、身近な草花を観察する時間をもつことができ、季節の植物の彩りを感じるのも孤独だからこそと言っているのです。

なぜなら、若い時は色々なことに興味があっても、すべてが早く通り過ぎていったのは、一人の時間というものがなかったからだということです。

だから老いることで孤独を嘆くのではなく、むしろ楽しむ方向で生きるということで、孤独こそ最高の人生の贈り物であると言うのです。

近年、高齢者の生活スタイルに関する価値観が違っていて、これは、単に高齢者人口が増えてきたからだけでなく、現代の高齢者が以前の世代とは異なる生き方などを持っているからです。

まず、現代の高齢者は、独立心が非常に強く、多くは「自分の生活は自分で決めたい」という意識を持っており、これが一人暮らしやアクティブな趣味の追求、旅行などの活動に繋がっています。

歳をとったからといって、社会からのサポートや家族の助けを当然とは考えていません。

また、生涯学習の精神が強く、シニア大学や講座への参加、新しい趣味の取得など、知的好奇心を持ち続けていることが特徴的です。

これは、情報化社会の中でのアクセスの容易さと、自らの時間を有意義に過ごす意欲に起因しているからと思われます。

このように、現代の高齢者は「受け身の老い」ではなく、「主体的な老い」を追求していて、それは、高齢者が自らの人生をより豊かに、そして自分らしく生きることの大切さを感じているからだと考えられます。

自分のやりたいこと興味のあることなどを行うアクティブシニアが増えてきて、自分がやりたいことに対しては意欲的に活動します。

近年注目されるこの生き方の背景には、従来の「孤独」の概念の再考があると言えます。

長らく、高齢者は家族とともに過ごすことが「幸せ」とされてきたのですが、高齢になっても自由で自分のことは自分で行うという人が多くなってきました。

アクティブシニアという、新しい挑戦を恐れない人々は、一人の時間を「孤独」と捉えるのではなく、それを「自分と向き合う時間」と位置づけています。

一人の時間があるから、その時間を活用して新しい学びや経験を積むことで、充実したシニアライフを送ることができるのです。

実際、一人暮らしの高齢者の中には、旅行、スポーツ、アート、ボランティア活動など、多彩な活動を楽しむ人が増えてきて、彼らにとって一人でいることは、新しい発見や自己成長のチャンスとなっているのです。

この動きは、社会全体での「孤独」に対する認識の変化を示唆しているもので、孤独は、必ずしもネガティブなものではなく、それをどう生かすか、どう向き合うかによって、新しい価値を生み出してくれるのです。

このように目覚めた高齢者が多くなったことから、高齢になっても一人で生きていくという老人が増えたのです。

このようなことから、高齢者と家族のかかわりも変わってきて、高齢者が元気なうちは一人で自由にやってもらい、本当に必要になった時に手を差しのべるということが新しい時代の家族の形なのかもしれません。

経済やテクノロジーの発展、そして社会の価値観の変化が、家族の役割や関わり方に新しい可能性を生みだしています。

都市化や核家族化の進行とともに、物理的な距離や日常の生活環境が変わる中で、家族という概念は変わってきています。

核家族化の進行は、一見、家族の絆の希薄化を意味するかのように思われるかもしれないのですが、それは家族の形が変わっただけで、家族という絆そのものが消えたわけではありません。

高齢者が一人暮らしを選択する背景には、自らの人生を自分のペースで生きるという自由があるからで、それは、家族から離れたくてそうしているわけではなく、ただ、自らのライフスタイルを尊重したいという願望からであって、そのような中で、家族との絆や関わり方を再定義しているのです。

高齢者は守らなければならないということではなく、困ったときに手を差しのべる愛情が家族の絆であって、高齢者も、自分のことは自分で行うという考えを持たなければならないのです。

家族とは、互いの自由や選択を尊重し合いながら、心から絆で結ばれた存在でなければなりません。

それぞれの立場や価値観を理解し合うことが、新しい時代の家族の役割として期待されるのではないでしょうか。

物質的な距離や生活形態にとらわれず、互いの存在を深く尊重し合うことで、高齢者とその家族の関係性は素晴らしいものになるのです。

高齢の親と家族としての役割は、やさしさや思いやりが失われなければ、どのような形であれ良いのであって、子が親を思う心と親が子を思う心は不変なものであればそれでいいのです。