老後の趣味として古本屋巡りで知らない本との出会いが楽しい

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これはという趣味らしい趣味はなくても自分にとって好きなことはある。

私でいえば、本屋巡りが好きである。

本屋に行くといろいろな本の中から自分に合った本を見つけるという、本との出会いがあったのが、最近の本屋は面白くなくなったのは、本屋の特徴がなくなったからである。

なぜかといえば、売れる本しか置かない本屋ばかりで、だからどこの本屋に行っても同じような本ばかりが並んでいて、本との出会いがないことからワクワクしない。

昔の本屋は店長の好みで本を仕入れていたために、本屋に行くとそれぞれ本屋の特徴があり、フラッと立ち寄った本屋で面白い本を見つけると宝物でも探し当てたような気になる。

今は本屋にフラッと出かけるということがないのは、売れ筋の本しか置いていなく、それだったらAmazonで買うのと同じだからである。

古本屋巡り

古本屋巡りの場合は、どおような本を読みたいかというよりも、本との出会いを期待して古本屋に立ち寄る。

しかしこの古本屋も少し時代と共に変わってきた。

古本屋といえば、日本全国でブックオフが有名である。

しかし、ここも私はあまり好きではない。

なぜかといえば、売れ筋の本ばかりが古本として置いてあって掘り出し物が見つからない。

これも、最近の市場のベストセラー本が中古市場に出回るからで、同じ作者で同じ本が多い。

だから私が求めている、本の出会いを期待することはできないのである。

今日、近くのデパートの催事場で古本市をやっていた。

ブックオフのように綺麗に梱包され作者別やジャンル別に置いていなく、古臭い日焼けしたような本が、無造作に置かれているので、自分が読みたいと思うようなものを探す楽しさがある。

その中で、川上宗薫の「あの手この手」という単行本をみつける。

私が20代前半に官能小説として流行っていた本である。

その当時、日活ロマンポルノの映画の原作本として使われたりしていて、1970年代の日本文化において影響力があった作家である。

パラパラとページをめくって読んでみても、官能小説というジャンルはしばしばその性的内容のために評価されがちであるが、登場人物の内面の葛藤や心情が巧妙に描かれていて、エロティシズムを通じて人間性や社会的なテーマを探求しているようである。

そのため、彼の小説は単なる官能的な刺激を提供しながら、読者に深い感情的な共感や考察を促すことがあるような気がして、しばらくその場で立ち読みしてしまった。

読みたい方は、AmazonでKindle本など数多く売られています。

渋沢栄一

私はというと、川上宗薫の本の横にあった、渋沢栄一の「論語と算盤」という本を手に取って買った。

川上宗薫の本の隣に渋沢栄一が置いてあるのが、古本市はこれだから面白い。

つまり予期しない本と出会うことができるからである。

渋沢栄一というと、今年の7月に発行される一万円札のモデルになる人で、近代の日本経済の父と呼ばれる人です。

渋沢栄一は、日本の実業家であり、第一国立銀行(現在のみずほ銀行の前身の一つ)の設立や東京商工会議所、東京証券取引所や東京ガスなど、多くの重要な企業の設立に関わりました。

医療事業や多くの大学の設立にも尽力して、彼の著書である「論語と算盤」に書かれている道徳と経済の融合として、経済活動に日本人特有な武士道の精神と論語における道徳観念を実践して日本経済の発展に尽くしたのです。

論語と算盤

『論語と算盤』は、1916年(大正5年)の著書で、ビジネスとして欲望を持って利益を追求しても真の資本主義が作れるものではなく、仁義道徳こそ日本の経済活動の根底になければならないと説いています。

ビジネスの成功は、利益だけを貪るようなものではなく、人の道としての仁というものがあって成功するのであって、知性と礼節を持って仕事に励むことが大事であると言っているのは、まさしく論語に従ってビジネスを考えていたからです。

論語を規範として、経済活動は思いやりを持って人のためにあるということから、道理に反しないように励み努力するということが日本経済の特徴であると説かれています。

『論語と算盤』の中で渋沢は、経済活動における道徳的な行動が長期的には企業にとっても有益であると説き、企業が社会的責任を持つことの重要性を強調しました。

この考え方は、まさしく「道徳経済学」として知られるようになり、日本だけでなく世界的にも影響を与えています。

渋沢のこの著書は、ビジネスリーダーに対する道徳的指南書としてだけでなく、日本の経済人にとっての行動規範としても守られなくてはならないもので、その影響は現在でも多くの企業経営や教育の場で引き合いに出されています。

大谷翔平と「論語と算盤」

ネットで「論語と算盤」を調べていると、意外なことに大谷翔平の名前がキーワードとして現れます。

その理由を探ると、大谷翔平が使っているマンダラチャートの目標達成のためのツールに、「論語と算盤」を理解するという目標が書かれているということです。

これは、日本ハム時代の栗山監督が全選手に配った本で、監督は渋沢栄一の言葉を引用して、何事も最後までやり遂げることの重要性を説きました。

渋沢栄一は西洋の資本主義が日本に導入された際、日本独自の経済哲学を模索し、その結果が「論語と算盤」に記されています。

この哲学を、栗山監督が大谷翔平に伝え、大谷はこれを野球だけでなく生活全般に適用しています。

彼が日本全国の子どもたちにグローブを贈ったり、オールスターのホームラン競争で得た賞金を、球団職員にすべて贈呈したりと、このことは渋沢栄一の「利他の利己」という考え方を含んでおり、自らの努力と成功を社会に還元するという高い目標を持っているからです。

このように考えると、大谷翔平は卓越した考えの持ち主であって、野球界にとどまらない才能の持ち主と言えるのです。

すべては出会いから始まる

古本屋巡りは、ふとした瞬間に新しい本と出会う魅力的な活動です。

本との出会いは、新しい興味や趣味、知識を探求する絶好の機会であり、読書を通じてさまざまなことを学び、新たな発見をすることができるのです。

また、新しい知識や趣味を追求することは、同じ興味を持つ人々との社会的なつながりを広げ、関係を築く良い機会となります。

これらの出会いは人生に新たな意味を与え、精神的な満足感を得るのに役立つのです。

老後の人生において、自分の時間を自由に使えるのであることから、何事にも興味を示して積極的に行動し、さまざまなものと出会うことが老後を豊かにするだけでなく、精神的な若さを保つ秘訣となるのではないでしょうか。