シニアになって、他人に良く見られたいとか、誰それと比べて自分の方が優れているなどと比較してしまうことがあります。
長い人生で培った社会的地位や周囲からの期待などが、シニアになっても影響しているのです。
前職で大手企業の役職についていたなどという評価は、会社を辞めてからは意味をなさないのですが、つい自慢したくなるのは見栄でしかないのかもしれません。
見栄を張るとは、他の人に自分をよく見せようと無理をすることです。
たとえば、高いブランド品を買ったり、他の人に合わせて自分に似つかわしくない贅沢な生活をすることがこれに当たります。
でも、こうした行動は一時的には満足できても、後から心やお金の面で苦しくなることがあります。
特にシニアにとって現役で働いていた頃に比べて、年金生活になれば今までのような贅沢はできません。
それなのに、自分を良く見せたいという気持ちが、その人自身を苦しめる結果になるのは、見栄こそ心の足かせになるからです。
老後こそ束縛のない自由な生き方を考える
シニアになり、人生の後半を迎えると、本来であれば「自分らしさ」や「本当に大切なもの」に目を向けるべきです。
しかし、見栄を張ることで他人の目を気にし続け、本当の自分を見失ってしまうことがあります。
そもそも見栄とは何
「見栄」とは、他人に対して自分をよく見せたいとか、または良い印象を与えたいという気持ちや行動のことを言います。
自分の本当の姿以上に立派に見せようとしたりすることで、他人の評価を過剰に気にするようになり、その結果、周囲の目ばかりを気にしてしまい、自分らしさを見失う原因となってしまうのです。
老後こそ束縛のない自由な生き方をすることで楽に生きることができるのに、見栄を張ることにより心に大きな負担をもたらし、必要以上のストレスを持って生きることになってしまいます。
見栄を張らない生き方とは
見栄を張らない生き方とは、自分にとって本当に大事なことを優先し、他人の目を気にせず生活することです。
自分の心に素直になり、他人の評価に振り回されず、自分の価値観を大切にした生き方は、特にシニア世代にとって心の平穏をもたらす道でもあります。
若い時には虚栄心や見栄が必要だった場面が多いかもしれません。
それは自己顕示欲だったりすることで、自分を他人に認めてもらいたい、評価されたいという欲求から来るもので、この欲求は社会で自分の居場所を確立し成長するための原動力だったからです。
しかし、老後はそのような重い鎧を捨てて自分らしさや、本当に自分にとって大切なものに目を向けるべき時であり、それが本当の自分の生き方なのです。
この生き方は、自分というものを大切にします。
重い鎧という虚栄心を脱ぎ捨ててありのままに生きることができるからです。
見栄こそ、自分自身を縛る鎖
見栄に捉われるている限り、自分の価値観や幸せを他人の評価ばかりを気にして、自由に生きることが難しくなります。
さらに、見栄は経済的な負担を伴う場合が多く、特に固定収入が限られる年金生活者にとっては大きなリスクなのです。
無理をして高価なものを購入したり、身の丈に合わない生活を続けることで、蓄えが減り最終的には心の余裕まで失われてしまうかもしれません。
そこで、見栄に捉われずに自分のペースで人生を楽しむことが大事で、そのためには、過去の肩書きや周囲の期待を気にせず、今のありのままの自分を大切にすることが、シニアの生き方において幸せにつながる方法ではないでしょうか。
ありのままの自分
見栄を手放すことは簡単ではありません。
社会的な評価や他人の目に慣れてきた人にとって、それは一種のアイデンティティでもあるからです。
しかし、見栄を手放した先には、より本質的な幸せが待っていることに気づく必要があります。
他人の評価ではなく、自分が心から満たされるものに目を向けることで、豊かで充実した人生を築くことができるのです。
他人の目を気にせず、自分の価値観や目標に従って暮らすことこそ、老後を心豊かに暮らすことになることを知るべきです。
そして、なにものにも捉われない、ありのままの生き方こそ価値ある老後を生きるということになるのです。
見栄を張らない生き方を実践する
見栄を張らない生き方がもたらす幸せとは、自分らしく自然体で心豊かに生きることから生まれます。
他人にどう見られるかではなく、自分がどう感じてどのように生きたいかが重要であるということに気がつくのです。
見栄を張らない生き方を実践することで、自分自身と向き合い日々の生活を見直すことが大切だからです。
他人と比べないために、自分が持っているものや生活を工夫して生きるように心がけることで、日々の生活に満足感を得ることができるのです。
普段の買い物を見直し本当に必要なものだけを買うようにすることから、シンプルな生活をすることが老後において幸せであって、そのような生き方をすることで経済的に楽な生き方ができるようになります。
そして、何よりも人と人とのつながりや優しさなど、自分にとって本当に大切なものに気がつくことができることから、満たされた老後を築くことができるのです。
見栄を張らない生き方は、自分らしく幸せに生きるための方法です。
他人の目を気にせず、自分の価値観に基づいた生活をすることで心の余裕が生まれ、ありのままの生き方は心を豊かにするシニアにとって老後の生き方なのです。
老後こそ、見栄を張らないシンプルな生き方を始めてみませんか。
その変化がきっとあなたを幸せにしてくれるはずです。