先日ご紹介した防犯アプリ「デジポリス」のおかげで、電話への不安は一つ減りました。
しかし、だからと言って安心は禁物です。
詐欺師たちは、私たちが一息つく間もなく、あの手この手で忍び寄ってきます。
今、私を最も悩ませているのが、巧妙化する「フィッシング詐欺メール」です。
Amazonや宅配業者を装った怪しいメールが、一日に何通も届く毎日で、「またか」と受信トレイを開くたびに、知らず知らずのうちに神経をすり減らしていました。
詐欺グループに、私のメールアドレスが流れていて、多い時は1日に10通以上の迷惑メールが届きます。
そこで私は、長年使い続けてきた愛着のあるメールアドレスを思い切って解約し、新しいアドレスへ「引っ越し」する決断をしました。
その新たな引っ越し先として選んだのが、無料で使えて、なおかつ優秀なAIが詐欺メールを自動で弾いてくれる「Googleのメール(Gmail)」です。
目次
Gmailに決めた理由
長年使い慣れたアドレスを変えるのは大きな決断ですが、それでも私が「Gmail」を選んだのには、無料というだけではない確かな理由があります。
10億人のネットワークで詐欺の手口を「共有」
Gmailは世界で10億人以上が利用する巨大なネットワークです。
どこかの誰かが「これは詐欺メールだ」と一人が報告すれば、その情報は瞬時にAIが学習し、世界中の利用者のもとへ届く前に自動でブロックしてくれます。
「なりすまし」を入り口でシャットアウト
さらに心強いのが、Googleが世界に先駆けて取り入れた「偽造メールを許さない」厳格なルールです。
2024年以降、大量にメールを送る業者に対して、正式な送信元であることを証明する認証設定が義務付けることをしました。
この証明がないなりすましメールは、中身を読む以前に「偽物」として自動的に弾かれます。
Gmailを使うということは、世界最高水準の「ガードマン」を無料で雇っているのと同じことで、特別な設定をしなくても、裏側でAIが24時間、あなたの大切な情報を守り続けてくれているのです。
メールを変えるためのハードル
長年使い慣れたメールアドレスを変えるのは、家を引っ越すのと同じくらい大きなエネルギーが必要です。
メールアドレスはいわば「デジタルの住所」だからです。
銀行や公共料金の連絡先としてあちこちに登録しているため、その移行作業を想像するだけで、また今度にしようと、つい躊躇してしまうのも無理はありません。
また、単なる事務的な手続きだけでなく、友人や知人との連絡手段でもあります。
古いアドレスをスパッと断ち切るわけにはいかないのが、一番の悩みどころです。
そこで私が出した答えは、「半年という長いスパンをかけて、ゆっくり切り替えていく」という方法です。
一気にやろうとすると大変なのですが、少しずつ「新しい家」に荷物を運んでいくように進めれば、負担は驚くほど軽くなるからです。
自分を守る2つの新住所を作る
まずは、Gmailで銀行などに登録する重要なアドレスと、連絡用として買い物やサービスの連絡に使う2つのアドレスを作ることにします。
Googleでは、無料アドレスを複数管理する事ができることから、二つのメールを使い分けることで、重要かどうか振り分けることを楽にする事ができます。
2つのアドレスを作成する手順
パソコンでもスマホでも、以下の手順で簡単にアドレスを増やす事ができます。
まずはメインとなるアドレスを、Googleのサイトから作ります。
そして、1つ目ができたら、設定メニューの「別のアカウントを追加」から、もう一つのアドレスを新規作成します。
アドレス名は、自分がパッと見て「こちらが銀行用(重要)」「こちらが買い物用(連絡)」と判別しやすい名前にするのがコツです。
Gmailアプリの右上にある「自分のアイコン」をタップするだけで、瞬時に「重要用」と「連絡用」の受信トレイを切り替える事ができるので、管理が楽にできます。
半年かけて「ゆっくり」移行
新しいアドレスを作ったからといって、すぐに古いアドレスを消す必要はありません。
半年という時間をかけて、次のようなステップでゆっくりと引っ越しを進めていきます。
銀行、クレジットカードや、電気、ガス、水道といった公共料金などのアドレスは、「重要用」のアドレスへと登録し、Amazonや楽天など買い物用には、「連絡用」のメールアドレスを登録します。
知り合いなどにも、メールアドレスを変えたことを伝えることで、すでに音信が途絶えた古い繋がりの整理もできました。
半年という期間を設けるのは、切り替えのうっかりを防ぐためで、その半年の期間で、古いアドレスに届くメールがあれば、その都度ひとつずつ新しいアドレスへ変更手続きをしていきます。
乗り換えて分かった落とし穴
スムーズに進むと思っていたメールの引っ越しですが、実際に始めてみると、思わぬ「壁」が私の前に立ちはだかりました。
最近のサービスはセキュリティが厳重で、パスワードに加えてスマホに送られてくる番号を入力する「2段階認証」が一般的です。
いざ設定を変えようとしたら、その大元のパスワードを忘れていたり、情報が古いままだったりして受け付けてくれないという事がありました。
さらに私を悩ませたのが、連絡先として登録していた「自宅の固定電話」でした。
以前、詐欺電話対策で思い切って固定電話を解約したのですが、多くのサービスの登録情報が「昔の電話番号」のままになっていたのです。
パスワードを再設定しようとしても、確認メッセージは、今は使っていないき固定電話へ送られてしまいます。
結局、メールを変える前に「電話番号の登録変更」から手をつけなければならないという事が起こりました。
しかし、これらをクリアしない限り、本当の安心は手に入らないことから、 根気よく解決していくことで、ようやく新しいアドレスへの移行にたどり着くことができたのです。
デジタル断捨離が暮らしを軽くする
今回の経験を通じて私が学んだことは、長年使っていて不便になったものを整理するという大切さです。
長年使い続けてきたものを見直し、必要ないものを手放し新たなものにするということは、一種の断捨離でもあります。
このことは、家の中を片付けるのと同じように、デジタルの住所であるメールアドレスを整えることは、身の回りをスッキリさせる大切な作業なのだと気が付きました。
「面倒だから」とそのまま放置していれば、暮らしが不自由なものになってしまいます。
巧妙な詐欺メールに神経を脅かされ、精神的にすり減らす毎日を送らなければならないからです。
今回は、半年という時間をかけて、じっくり一歩ずつ、身の回りをシンプルに整えていくことをすることで、老後は豊かにそして軽やかに生きる事ができると信じています。
このひと手間を惜しまないことが、これからの暮らしがより安心で穏やかなものなると願っています。