親切という名の精巧な還付金詐欺の罠に立ち向かう知恵

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先日、私の手元に市役所から「物価高騰対策として5,000円を給付します」という案内状が届きました。

少し前なら素直に喜んでいたかもしれませんが、今の世の中、おいしい話には必ず裏があると考えてしまうのが悲しい現実です。

私も真っ先に、これは新手の詐欺ではないかと疑いの目を向けてしまいました。

すぐにスマートフォンで市の公式ウェブサイトを検索し、無事に正規の制度だと分かって手続きをすることをしました。

しかし、もしこれが、ネットで手軽に調べられない人だったら、どうやって真偽を確かめるのだろうかという懸念が湧いて来ました。

事実、情報の真偽を自分で確認できない高齢者が、悪質な犯罪のターゲットにされて、お金を騙される被害に遭われて人がいるということです。

今回は、巧妙化する還付金詐欺の実態について、どうすれば防げるかを考えてみることにしました。

犯人は親切な味方として近づいてくる

還付金詐欺の犯人は、あなたの味方のふりをして近づいてきます。

電話口の声はとても優しく決して怖い声で脅してきたりしません。

「先日届いた手紙の件ですが…」と、こちらに対して親身になって寄り添うように言ってきます。

「お手紙を出したのですが、手続きがされていないので、このままですと、せっかくの還付金が消滅してしまうことから連絡させていただきました」と、いかにも役所の職員を演じて話してきます。

「期限が過ぎると還付金を受けることができないので、もし難しければお手伝いいたします」と、こちらのことを心配して言ってくるので、こちらとしても疑うことをしないまま言いなりになってしまうのです。

「役所の手続きは複雑ですよね」と、こちらに共感して、「本来なら役所の窓口まで来ていただきたいのですが、近くにコンビニなどがあれば、そこからでもお手続きができます」と提案してきます。

まるで「自分だけのために特別な計らいをしてくれた」と思わせる言い方で、機械の操作がわからないと言うと、「私がお電話で操作をすべてサポートしますので大丈夫ですよ」と、安心させるように寄り添うように言ってきます。

この「親切心」こそが、疑いの目を曇らせる最大の武器として、相手の言いなりになってしまうという心理を犯人は利用しているのです。

命取りになるATMの操作

なぜ、あんな見え透いた嘘に騙されるのかと不思議に思う人がいるかもしれませんが、犯人はこちらの心理を巧みに操り、優しく寄り添うように近づいてくるので騙されてしまうのです。

いかにも親切心を装って話しかけてくることから、被害者はいつの間にか警戒心を解いてしまい、「この人は自分のために一生懸命になってくれている」と信じ切ってしまいます。

こうなると、周囲が「それは詐欺だよ」と忠告しても、何も耳に届かなくなってしまうという、これこそが還付金詐欺の最も恐ろしいところです。

そして、 ATMに着くと、犯人は「今から言う通りに番号を押してください」と、優しく指示を出してきます。

ここからが巧妙で丁寧なやり口で、犯人は、「今から入力するのは手続き用の『受付番号』です」と言いますが、実際に入力させているのは、詐欺グループが管理する銀行の口座番号です。

そして、複雑な操作を矢継ぎ早に指示することで、被害者をパニック状態に追い込み、還付金を受け取る手続きをしているつもりが、実際には自分の口座から犯人の口座へ、大切なお金を自らの手で振り込んでしまっているのです。

親切心という騙しの心理

人間には「攻撃」に対しては瞬時に身構える本能がありますが、一方で「優しさ」に対しては、驚くほど無防備になってしまう性質があります。

還付金詐欺の犯人は、決して冷酷な悪党の姿では現れません。

彼らが演じるのは、複雑な制度やデジタル化に戸惑う高齢者の心に寄り添うような丁寧な案内人なのです。

「お困りでしょう」「私がついていますから」といった風に味方を装い、孤独や不安を埋めてくれる親切心で近づいてくることが、実は計算し尽くされた巧妙な罠なのです。

人は親切にされればされるほど、「この人を疑っては申し訳ない」という心理が働き、自ら警戒心を解いてしまいます。

怪しい電話には誰もが警戒しますが、親切な電話には誰もが心を開いてしまうという、この心理的な盲点こそが、詐欺師が仕掛ける真の恐ろしさなのです。

優しさという無防備な死角

自分は絶対に騙されないと、そう自信を持っている人ほど、実は還付金詐欺の巧妙な罠に落ちてしまうことがあります。

それは決して、その人が愚かだからではありません。

人間が本来持っている、優しさに対して無防備になるという純粋な心理を、犯人側が冷酷に突いてくるからです。

私たちは、怒鳴られたり脅されたりすれば、本能的に身構え、高い警戒心を抱くことができますが、詐欺師は、恐ろしい悪党の顔では現れません。

電話の向こうから聞こえてくるのは、驚くほど穏やかで物腰が柔らかい丁寧な口調なので、私たちの警戒心は内側から開けられて信じ込まされてしまうことになります。

騙されないために私たちができる防衛策

詐欺師の精巧な罠に惑わされないために、私たちは自分を守るためのルールを確立する必要があります。

それは人を拒絶することではなく、自分の人生を大切にするための行動です。

大切なのは、自分の心にある人を信じるという温かな気持ちを、卑劣な犯罪者に汚されないようにしっかりと守るということです。

詐欺師は、私たち操りながら、親切心という善意を巧みに装ってきます。

だからこそ、自分の感情で動かさられることをやめ、冷静な判断ができるようなルールを持つことをしてください。

「お金」の話が出たら、即、警戒

もし、知らない相手から「お金」や「ATM」の話が出たら、その瞬間に、まずは一度、立ち止まってみてください。

そして、こう言ってみるのです。

「一度電話を切って、自分で役所に確認します」

本物の職員なら、あなたの慎重さを尊重し、待ってくれるはずですが、 もし相手が「今すぐでないと間に合わない」と焦らせてくるなら、 その親切は、100%偽物だと言い切れます。

人を疑うのは、少し心が痛むことかもしれませんが、今の時代の警戒心は、決して「人間不信」の行動ではないのです。

それは、卑劣な犯罪者からあなたの温かな心を守るための、「知恵」という名の防衛策です。

本当の優しさを見極める眼を持ち、正しいルールとともに歩むことこそが、安全で心豊かなシニアライフを楽しむための何よりの鍵となるのです。

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