シニアを狙う巧妙な「褒め上げ商法」の罠と手口

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長年続けてきた俳句、短歌、詩などの趣味は、老後の暮らしにアクセントと生きがいをもたらします。

そのような趣味で行っていたことが、もし突然、見知らぬ業者から「先生、あなたの作品は素晴らしい。ぜひ新聞に掲載しませんか」と電話がかかってきたどうしますか。

「自分の作品が認められた」となんだか嬉しくなってしまうのは当然のことですが、そこで、少しだけ立ち止まって冷静になって考えてみてください。

新聞などに掲載するなどという話は、近年急増している「褒め上げ商法」と呼ばれる悪質な詐欺まがいの罠かもしれません。

巧妙な「褒め上げ商法」の手口

他人を騙す彼らは、シニア世代の「誰かに認められたい」「自分の価値を残したい」という純粋な気持ちを巧みに利用してきます。

人間には、誰しも他人に認められたいという承認欲求というものがあります。

自分が書いていた俳句などが、新聞に掲載されるということは、今まで俳句を続けてきて良かったと誰しも思うものです。

しかし、詐欺師たちの手口は、印刷代と発行手数料がかかるので、お金が必要であるということを説明してきます。

そこでキッパリと断ればいいのですが、「先生の素晴らしい俳句を多くの人に読んでもらいたい」と、相手は言葉巧みにこちらの自尊心をくすぐり続けてくるのです。

今回だけの特別枠

「今回だけ特別に枠を空けました」「先生の才能をここで埋もれさせるのはあまりにも惜しい」などと、大げさなまでの賛辞を並べ立ててきます。

長年、真摯に趣味と向き合ってきた人ほど、その熱意ある褒め言葉に心を動かされてしまうのです。

少しお金がかかっても、自分の生きた証として形に残るならと、ついお金を払うことを承諾してしまうのが、「褒め上げ商法」の罠といえます。

本当に新聞に載るというカラクリ

本当に新聞に載るなら詐欺ではないと思わせるために、業者自身が発行していて、発行部数も少ない独自新聞に掲載をすることが彼らの巧妙なところです。

このことは、警察の介入を防ぐアリバイ作りのようなもので、全く掲載しないと詐欺罪で逮捕されるため、業者側は約束通り掲載したと言い逃れをするための手法です。

そして後日、パソコンで簡易的に作ったようなタブロイド判の新聞が、「掲載紙」として送られてくるのです。

しかし、悲しいことに彼らの本当の狙いはここからが本番です。

「前回の掲載は非常に反響が大きかったので、次はさらに大きな紙面か自費出版で、先生の本を作ってみませんか」と、次なる提案を持ちかけてしてきます。

最初に掲載されたという実績を見せてすっかり信用させ、数万円だったはずの掲載料を、あっという間に数十万円、数百万円という莫大な契約へと膨れ上がらせていくのです。

そして、大金を振り込ませた後は、「現在、レイアウトに時間がかかっています」などと言い訳を繰り返し、最終的には連絡が取れなくなってしまうというのがこの詐欺の手口といえます。

被害に遭わないためのポイント

さらに恐ろしい事実として、一度、この詐欺にかかってしまうと、その情報が悪徳業者たちの間で「この人は褒めればお金を払ってくれる」というリストとして出回ってしまい、その結果、全く見知らぬ別の会社からも、次々と勧誘の電話やダイレクトメールが届くようになります。

純粋な創作の喜びや、「誰かに認められたい」という人間としてごく自然な感情を食い物にするという、これこそが、褒め上げ商法の最も卑劣で許しがたい手口なのです。

お金を払って新聞に掲載するなどという話はきっぱり断ることが大事で、本当に価値のある作品であれば、掲載料を取られることなどありません。

このような詐欺を見分けるには、お金の話が出たら詐欺と疑うということです。

電話などや訪問でのセールスでは、その場で絶対に決断してはいけません。

必ず家族や身近な人に相談することで、甘い言葉の詐欺に引っかからないためにできることです。

そして、万が一契約してしまっても契約書面を受け取ってから8日以内であれば、無条件で契約を解除(クーリング・オフ)をすることができます。

お困りの際は「消費者ホットライン」へ

「もしかして騙されたかも…」 そう不安に感じたときは、絶対に一人で抱え込まず、誰かに相談してください。

「騙された自分が恥ずかしい」と、ご家族に内緒にしてしまうと、かえってトラブルが大きくなってしまいます。

少しでも不審に思ったら、まずは消費者ホットライン「188(いやや!)」に電話をかけてみてください。

お近くの消費生活センターにつながり、専門の相談員がクーリング・オフなどの解決策を親身になって一緒に考えてくれます。

あなたの作ってきた作品の素晴らしさは、高額なお金を払って無理やり新聞や本に掲載することで決まるものではありません。

日々作品と向き合う充実した時間や、同じ趣味を持つ仲間たちと喜びを分かち合うことこそが、かけがえのない老後の本当の価値だと思います。

純粋な創作の喜びを、心ない悪質な詐欺業者に利用されるのはあまりにも悲しいことです。

詐欺師たちは、あの手この手で私たち高齢者の大切な財産を狙ってきます。 

「うまい話には裏があるかもしれない」 そう心に留め、何事もその場ですぐに決断しないで、一度立ち止まってじっくり吟味する冷静さを持つことが、安心で豊かな老後を守るために大切なことなのです。

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