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一人暮らしの高齢者だからこそ考えておきたいエンディングノートとデジタル遺品

今の暮らしは、多くのことがデジタルで管理されています。

ネット銀行の口座や電子マネー、SNSや写真のデータなど、これらは目に見えないものとしてあります。

私のような一人暮らしの高齢者が亡くなった場合、一番困るのはお金の所在などの遺品だと思っています。

預金はどこにあるのか、口座はいくつあるかなど、どこかに残しておかなければ分からないままになってしまうことから、エンディングノートを作ることにしました。

目に見えない「遺品」が増えている

昔の遺品は、目で見て手で触れる「物」でした。

ところが今は、大切なものほど目に見えなくなってしまっています。

まず大きいのが、お金の管理です。

ネット銀行を使っていれば、通帳がなく郵便物も届くことがありません。

本人しか知らないまま、存在ごと消えてしまうケースもあります。

写真や動画も、アルバムではなくパソコンやスマホの中で、パスワードが分からなければ、家族でも見ることができません。

残すことは「整理」ではなく思いやり

遺品整理というと、物を片付けることを想像しがちですが、一人暮らしの高齢者にとっては、情報としてデジタル整理も考えておかなければならない重要なことです。

サブスクなどの契約は自動で続くことから、解約しない限り、亡くなったあとも引き落としが続いてしまいます。

気づくまで、時間がかかることも少なくないし、どうやって解約するかは本人しかできないこともあります。

そこで、私は残された人のために、なるだけ分かりやすいように、エンディングノートを作って、それらを書いておくことにしました。

エンディングノートの必要性

エンディングノートは、人生の終わりに向けて、自分の意志や希望を書き残すためのノートと思われがちですが、自分が亡くなった後の手続きや葬儀について迅速に進めるためのものであると、私は思っています。

そこで、次のようなことを書いておくと、遺族が迷わないことになります。

  • 自分の基本情報
  • 医療や延命治療の希望
  • 財産やデジタル資産のこと
  • 葬儀や供養についての考えなど

エンディングノートは一気に書かない

エンディングノートを書くのに大切なのことは、最初から完璧なものを作ろうとしないということです。

まず最初に、残された人に感謝の言葉など書こうとしますが、それは、書きたいと思ったときに書けばいいのであって、ここから書こうとするとなかなか先に進みません。

まず書くのは基本情報からで、意外と身内でも正式な生年月日や本籍など知らないことがあるからです。

書店で売っているエンディングノートは、質問に答えていくだけなので簡単に作ることができますが、私は大学ノートに書くことにしました。

なぜなら、自分が思いついたときに自由に書き込んだり消したりすることができるからです。

日記のように少しづつ気が向いた時に書いて、ゆっくりと完成させればいいと思っています。

デジタル遺品の具体的な整理方法

デジタル遺品の多くは、パソコンやスマートフォンの中にあります。

これらは、パスワードを知らなければ開くことができません。

安全のため、銀行口座や各種サービスのパスワードは、エンディングノートに直接書かないようにします。

ノートは見つかりやすい反面、紛失の心配があるからです。

重要な情報はパソコンの中に、そしてエンディングノートには、パソコンのどこにしまってあるかなど書いておきます。

エンディングノートは、案内板の役割として二箇所に分けて書いておくのが、安全と分かりやすさの両方を守ることになります。

デジタル遺品のリスト化

まず、どのようなデジタル遺品があるかを把握しリストを作成してみます。

  • ネット銀行の口座情報
  • クレジットカード情報
  • 電子マネーのアカウント
  • 携帯電話の契約に関する事
  • SNSやメールアカウント
  • 有料会員サービス(動画配信、音楽サービスなどのサブスク契約)
  • オンラインで購入したデジタル継続契約(ソフトウェアライセンスなど)

銀行口座

一人暮らしの高齢者にとって、ここが一番大切です。

お金のことを書いておくことは大事なことで、最近はすべて電子決算でネットを開かないと分からないことが多く、エンディングノートには次のことをしっかり書いておきましょう。

  • 銀行名
  • 支店名
  • 口座番号
  • 預金残高

パスワードなどは、パソコンの中に書いてあることを残しておきます。

サブスクなど引き落としは分かる範囲で

クレジットカードで何か引き落とされているかなどを書いておくことで、どこのカード会社で何を解約すればいいかがわかりやすくります。

サブスクに入会している場合は、解約方法や連絡先など残しておくと親切です。

エンディングノートは、残された人のために事務的な手続きが楽になるためのものであると考えましょう。

エンディングノートは更新するもの

エンディングノートは、一度書いたら終わりではありません。

  • 年に1回
  • 思い出したとき
  • 何かが変わったとき

書き足すようにしましょう。

使わないような銀行口座やクレジットカードがあった場合は、すぐに解約しておくことが残された人に対する思いやりです。

エンディングノートは思いやり

エンディングノートは、亡くなるためのノートではありません。

生きている今を、安心して過ごすためのノートです。

そして、遺された人に対する思いやりでもあるのです。

デジタル遺品を整理しないまま亡くなることで、遺族は大きく困ってしまいます。

お金の所在や死んだ後の手続きが分からないなどということがないようにするために、エンディングノートは書いておくようにしましょう。

私のような一人暮らしの高齢者にとって、一番の願いは迷惑をかけないということです。

だから、飛ぶ鳥跡を残さないという気持ちの表れとしてエンディングノートを作っています。

最後まで自分のことは自分で片付けたいといった、そんなささやかな思いを、エンディングノートに込めているのです。