子育てが終わり、仕事からも少し距離ができたシニアにとって、時間に余裕があるのに心のどこかが落ち着かないということがあります。
「まだ何かできる気がする」
「人とつながっていたい」
そんな気持ちが芽生えたとき、無理なく続けられる仕事のような傾聴ボランティアをしてみてはいかがですか。
目次
傾聴とは
傾聴とは、相手の話に耳を傾け、話す人の気持ちを理解しようとします。
孤独を感じている高齢者や、病気で不安を抱える人にとって、誰かに話を聴いてもらうことで大きな支えとなるのです。
人は、自分の気持ちを聴いてもらうだけで、心が軽くなると言われています。
傾聴ボランティアについて

傾聴ボランティアは、話をただ聴くだけではありません。
相手の言葉の奥にある感情に耳を傾け、相手の心を丸ごと受け止めるのです。
したがって、傾聴は相手にアドバイスをする作業ではありません。
しっかりと、相手の話を受け止めるように聴く行為なのです。
経験豊富なシニアにとって、どうしてもアドバイスをして力になってあげようと考えてしまいがちになりますが、アドバイスをした場合、逆効果になることさえあります。
なぜなら、悩んでいる人が求めているのは、答えではなく、気持ちをわかってもらい、自分で答えを見つけ出す事にあるからです。
共感をすること
アドバイスをすることは、相手の話を途中で遮ってしまい、「分かってもらえなかった」と感じさせてしまうことがあります。
だから傾聴では、ただ聴くことを大切に、共感する事にあるのです。
傾聴で大事なことは、3つの大きなテクニックがが必要です。
1. 否定も評価もしない「無条件の受容」
「そんな考えは甘い」「もっとこうすべきだ」といった評価(ジャッジ)がどうしても混じってしまいます。 しかし、傾聴において、絶対に否定しなという安心感こそが、相手の心を解き放つ鍵となります。
2. 背中を押してほしい自分への「鏡」
私たちは、実は自分の中に「答え」を持っていることが多いものです。ただ、自分一人では確信が持てず、誰かに背中を押してほしいのです。その時に、相手の言葉を評価したりするのではなく、聴くことによって相手の背中を押すことができます。傾聴は相手の「納得したい気持ち」を映し出す、静かな鏡の役割を果たします。
3. 解決させようとしない
傾聴は、相手が自分で解決しようとする気持ちをいつまでも待ちます。こちらから、「こうした方がいい」「このようなことではないの」というような、答えに結びつけるようなことをするのではなく、穏やかな対話空間を生み出し、相手が自分で納得するまで、こちらから解決させようとしません。
自分の意見や解決策を押し付けるのではなく、相手が自分の言葉で語り、自分自身で答えを見つけるまでのプロセスを見守ることが傾聴という事になります。
傾聴を学ぶ
「話を聴くだけなら私にもできる」 そう思って自己流で始めると、無意識に自分の価値観を押し付け、相手を追い込んでしまう危険性があります。
傾聴は、普段のおしゃべりとは違うからです。
そこで、余白の時間で傾聴ボランティア始めたいと思う人は、しっかりと傾聴について勉強する必要があります。
講座や研修で基礎を学ぶ
多くの非営利団体や地域コミュニティでは、傾聴スキルを教えるワークショップやトレーニング教室を開催しています。
ここでのプログラムは、効果的な傾聴のための基礎を学ぶことと、共感的なコミュニケーションを促進し、人々の話にどのように耳を傾け、理解を深めるかについて勉強します。
相手の話を聞くから聴くという行為は、しっかりと相手の話に心を傾けなければなりません。
さらに、カウンセリングではないので、相手の考えを変えようとする考えを捨てて、相手の気持ちに寄り添うことが大事なことであって、それには傾聴についての基礎を知らなければならないのです。
自己流の傾聴は危険
傾聴は心理学の要素もあり、聴き出すにはテクニックなども学ぶ必要があります。
学ばずに始めると、良かれと思ってしたことが、かえって相手を傷つけたり、相手を追い込むことになる場合があります。
だからこそ、傾聴には基本を学ぶ訓練が必要なのです。
現代は傾聴が求められている
今の社会は、とても便利になりました。
けれどその一方で、孤独や不安を感じやすい時代にもなったのは、自分でなんでもできてしまうからです。
話す相手がいない高齢者
特に、高齢者の一人暮らしでは、話す相手がいないということで、気持ちを吐き出すことができなく、それによって心を閉じてしまいがちになります。
人は、誰かに話すことで、心を保つことができているのです。
話す相手がいないと、人は自分の殻に閉じこもってしまいます。
それによって、不安や悩みもひとりで抱え込んでしまい、精神的に追い込まれてしまいます。
だから、傾聴が必要です
傾聴は、困っている人の心の声に静かに耳を傾ける活動です。
話すことで、人は少しずつ心の平安を取り戻していくことができます。
したがって、傾聴は人を支える仕事なのです
病院や老人ホームなどの現場では、傾聴が多く求められています。
シニアの余白の時間が誰かの支えになる
傾聴という仕事は、シニアの余白の時間を活かせる役割となります。
人生経験を重ねてきたからこそ、話を聴くにしても相手は安心感が生まれます。
一人暮らしの高齢者など孤独を感じている人にとって、親身になって話を聴いてくれる人の存在は、それだけで大きな喜びとなります。
「聴いてくれる相手がいる」
その安心感が日々の支えになります。
病と向き合う人にも寄り添う力
病を抱える人は、身体の痛みだけでなく、理解されない苦しさを抱えています。
傾聴は、その思いに静かに寄り添い、心を軽くする力があります。
傾聴は、特別な才能よりも、人としての姿勢が活きる活動でもあります。
経験豊富なシニアだからこそ、アドバイスはしなくても、聴いてあげるという行為だけでも安心感が生まれるのです。
あなたも、一歩踏み出してみませんか
「老後にやることがない」そう感じているなら、誰かの話を聴くという選択をやってみてください。
それだけで助かる人がいるのです。
あなたの余白の時間は、誰かの支えになります。
傾聴ボランティアという働きが、シニアの生きがいとして、あなたの心も豊かにしてくれかもしれません。