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ネット通販に潜む「コピーサイト」の恐怖と見破り方

ネットショッピングで注文したのに送ってこなかったとというような詐欺があることは、皆さんもよくご存知かと思います。

最近のネットショッピングの詐欺サイトはとても巧妙にできていて、本物かどうか判別できないものがあります。

今回は「高齢者を詐欺被害から守る」シリーズとして、私自身が先日遭遇した恐ろしい「コピーサイト」の罠についてお話しします。

欲しかった「ミッキーの像」

先日、私は園芸用の「ミッキーの像」をインターネットで必死に探していました。

それは石膏でできた40センチぐらいの像なのですが、かなり古いもので、オークションサイトやメルカリなどを探しても、どこにも売っていなかったのです。

なぜ私がそこまで必死に探していたかというと、仕事中にお客様が所有されていたそのミッキーの石膏像を誤って壊してしまったからです。

それは、庭などに置かれて、花壇のアクセントとして作られているもので、ホームセンターなどで売られていて、けっして高価な品物ではなかったのです。

しかし、私どもで壊してしまった手前、できれば同じものを探して弁償しなければならなかったからです。

やっと見つけた検索サイト

調べていくうちに、その商品は日本の園芸販売業者がホームセンターや園芸店に卸しているものだと分かりました。

そこで、すがるような思いでメーカーに直接問い合わせてみたのですが、すでに販売は終了しており、在庫も一切残っていませんという返事でした。

もう二度と手に入らないのかと半分諦めかけていた時、 検索サイトで、山口県にある園芸店の販売サイトに、全く同じものが売られているのを見つけたのです。

そのサイトで見つけたときは、本当に飛び上がらんばかりに喜び、急いで申し込むことにしました。

しかし、そこで不思議なことに気がつきました。

なんと、全く同じ見た目のお店のサイトがもう一つ存在していたのです。

普通なら、そのまま見逃してしまいそうなものですが、なぜ私が不思議に思ったかというと、一つのサイトでは探していたミッキーの像が「在庫なし(ソールドアウト)」となっているのに、もう一つの全く同じ見た目のサイトには「7,000円」という値が付いて販売されていたからです。

詐欺師が狙う

お店のロゴマークや商品の写真、説明文に至るまで、何から何まで全く同じ作りのサイトですが、購入手続きへ進む「申し込みページ」にだけ、強い違和感を覚えました。

2つのサイトを慎重に見比べてみると、そこには明らかな違いがあったのです。

  • 一方のサイトには住所や電話番号がきちんと書かれているのに、「在庫あり」のサイトには、住所はあっても連絡先の電話番号がどこにも載っていません。問い合わせ先がメールアドレスだけだったのです。そして、住所をGoogleマップで調べると、全く違う空き地でした。
  • さらに不思議だったのは、「在庫あり」の注文ページだけ、どことなく日本語の言い回しがおかしかったことです。よく見ると、そのページだけ文字のフォント(書体)や大きさも他のページとは違っていたのです。

ずっと探していて喉から手が出るほど欲しい商品をやっと見つけた喜びの最中であれば、このような些細な違いは見逃してしまうかもしれません。

私は、常に詐欺サイトが存在するということをブログに書いているために、気がつくことができました。

直接電話をして確認

事実を確かめるため、私は「電話番号が記載されている方のサイト(本物のお店)」へ直接電話をかけてみることにしました。

担当の方に確認したところ、やはりサイトの表記通り、探していたミッキーの石膏像はすでに売り切れているということで間違いないとのことでした。

そこで私は、担当者の方へ事の経緯を説明しました。

「実はお宅と全く同じお店のサイトに瓜二つの別のサイトがあり、そちらには、ミッキーの像が『在庫あり』になっているのです」

そう伝えても、電話口の担当者の方は、最初は状況がまったく理解できていない様子でした。

無理もないのは、自分のお店のホームページが丸ごとコピーされているなど、普通は夢にも思わないからです。

そこで、状況を正確に把握してもらうため、私はその偽サイトのアドレス(URL)をメールで送り、担当者の方に実際の画面を見てもらうことにしたのです。

本物そっくりの偽画面を見た担当者の方は大変驚かれ、結果として、お店側からすぐに警察へ相談して調べてもらうということになったのです。

コピーサイトが存在するという理由

まったく同じお店のサイトが、なぜインターネット上に2つも存在しているのだろうかという疑問ですが、その答えは、詐欺師が本物の販売サイトをそのまま丸写しして、偽物のサイトを作っているからです。

彼らが特にターゲットにして真似をするのは、希少な商品が「ソールドアウト(売り切れ)」になっているお店のサイトです。

詐欺グループは、本物のお店で売り切れになっている商品をわざと調べ上げ、自分たちが作った偽サイトの画面だけを「在庫あり」に書き換えます。

「どうしても手に入れたい」「やっと見つけた」という、私のような切羽詰まった人間の感情を巧みに悪用し、罠である偽サイトへと自ら飛び込むように誘導するのです。

お金を振り込ませて逃げる手口

偽サイトで注文をしてお金を振り込んでも、いつまで待っても商品は絶対に送られてきません。

彼らには、最初から商品を届ける気など全くないからです。

慌ててサイトを見直しても電話番号は載っておらず、メールを送っても一切返事は来なくなります。

さらに卑劣なのは、彼らが「1万円以内」の少額の商品を狙って偽サイトを作っているという点です。

騙されたと気がついても、1万円以内の被害なら、手間をかけて警察に行ったり、事を荒立てたりするのも面倒だと泣き寝入りするのを知っているからです。

このような、被害者の心理を計算し尽くして、少額の詐欺を繰り返しているのです。

詐欺師がつけ込む「1円でも安く買いたい」という心理

インターネットで買い物をする時、皆さんは「同じ商品なら、少しでも安いお店で買いたい」と検索して探すのではないでしょうか。

今、お米が高値しているために、お米の販売の偽サイトが横行しているということです。

国民生活センターのサイトには、次のような投稿記事が掲載されています。

通販サイトで米をカード決済で購入したが連絡が取れず、住所は無関係の店のものだった

 お米の通販サイトを見つけ、クレジットカード決済をした。確認メールが来なかったので不審に思い、キャンセルしようとしたが手続きができず、メールも返事がない状況となった。電話も繋がらず、住所は無関係の店のものだと分かり詐欺だと思った。クレジットカード会社に連絡をしてカード利用停止を行ったが、クレジットカード情報の悪用が心配である。(2025年4月受付 50歳代 男性)

消費者庁においても、お米を安く販売している偽サイトについての情報を行っています。

消費者庁のお米に対する偽サイトの概要。

偽サイトを見分ける5つのチェックポイント

偽サイトを見分けるには、5つのチェックの仕方があります。

1. 「会社概要(特定商取引法に基づく表記)」を隅々まで見る 

一番確実な見分け方として、サイトの画面下部にあるこのページを開き、「事業者の名称」「住所」「電話番号」がすべて実在するものか確認します。

連絡先として電話番号の記載がなく「連絡はメールのみ」となっている場合は、捕まるのを恐れている証拠であり、非常に危険なサイトといえます。

2. 支払い方法が「不自然に限定」されていないか 

クレジットカードが使えず、「銀行振込」のみを指定してくる場合は要注意です。

さらに、その振込先の口座名義が会社名ではなく「個人名」だった場合は、ほぼ100%詐欺です。

また、最近増えている、コンビニで電子マネーでの決済という要求も絶対に断ってください。

3. 「安すぎる価格」と「不自然な在庫」を疑う 

「ブランド品が信じられないほど安い」という時こそ、一度立ち止まって考えてください。

嬉しさや焦りから冷静さを失わせるのが詐欺師の最大の狙いです。

少しでも怪しいと思ったら、サイト名と一緒に、詐欺、届かないという言葉でインターネット検索をしてみるのも効果的です。

4. 日本語の言い回しやフォント(字体)に違和感がないか 

商品説明や利用規約の文章を少し読んでみて、日本では普段使われないような漢字だったり言い回しが混ざっていたりする場合は、海外の詐欺グループが翻訳ソフトで機械的に作ったサイトの可能性が高いです。

5. サイトのURL(アドレス)がおかしくないか

 特に大手通販サイトを利用する際、画面上部にあるURLを確認してください。

本物のサイトの名前とは全く関係のない、意味不明なアルファベットの羅列になっていたり、大手サイトのアドレスに似せて作ってあるものもあります。少しでも変だと思ったら諦めるようにしましょう。

デジタル社会に向けて

もしあの時、私が「なぜサイトが2つあるのだろう」という小さな違和感に気づかずにお金を振り込んでいたら、間違いなく、商品は届かないまま詐欺の被害に遭っていたことでしょう。

正直なところ、ネットの情報をすべて、何でもかんでも疑ってかからなければならないというのは、とても悲しく嫌な気持ちになります。

本来、買い物は楽しい時間のはずですが、現代のインターネット社会には、私たちの「欲しい」「安く買いたい」という心理を逆手にとって、極めて悪質な詐欺サイトがたくさん潜んでいるというのが現実です。

今回の体験から得た教訓としては、焦っている時ほど小さな違和感を無視しないということです。

このことは、疑うということではなく、購入前に確認するという習慣を身につけるということになります。

詐欺の手口を知り、正しい知識を身につけることは、決して人間不信になることではありません。

むしろ、私たちが心にゆとりを持ち、安心してデジタル社会を楽しむためのものなのです。

私が欲しかったミッキーの像ですが、偽の詐欺サイトがあるということを教えてあげた園芸店が、必死になって探してくれて、定価の三千円で買うことができました。