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お金と一緒に長年の友も失うシニアを狙うマルチ商法の罠

今日は、私たちシニア世代が絶対に気をつけなければならないある罠について、お話をさせてもらいます。

その罠は、マルチ商法というもので、 この商法の最も恐ろしいところは、大切なお金を奪われるだけでなく、何十年もかけて築いてきた大切な友人や人間関係までも一瞬にして壊してしまう点にあります。

お金と友人を同時に失うという、老後の生活を根底から揺るがす非常に厄介で危険なものなのです。

では、このマルチ商法とは具体的にどのような仕組みなのか、そしてなぜ絶対に手を出してはいけないのかを詳しく見ていきましょう。

マルチ商法とは

マルチ商法とは、簡単に言うと商品を買って販売組織の会員になり、今度は自分が友人や知人を勧誘して商品を買ってもらい紹介料(ボーナス)をもらうという仕組みのビジネスです。

健康食品や浄水器、化粧品などの商品がよく使われます。

「知り合いを紹介して組織が大きくなれば、簡単に儲かるよ」といった甘い言葉で勧誘し、自分を中心に、ピラミッド式に会員を増やしていくのが特徴です。

このピラミッド型に人が増えていく仕組みは、昔からある「ネズミ講」とそっくりですが、このマルチ商法とネズミ講とは明確な違いがあります。

マルチ商法とネズミ講の違い

自分を中心にピラミッド式に会員を増やしていく仕組みは、昔からあるネズミ講とそっくりですが、そこに商品が介在するかしないかの違いがあります。

そもそも「ネズミ講」の「講」とは、昔から日本にあった、地域の人たちでお金を出し合って助け合う「相互扶助」の仕組みのことです。

昭和の時代、悪質な業者がこの「助け合い」の精神を悪用し、「みんなで少しずつ出資し合って豊かになりましょう」と騙して、ねずみ算式にお金が儲かるからと被害を拡大させたのがネズミ講の始まりです。

ネズミ講には実体のある商品が一切なく、下の人が必ず損をして破綻するため、法律で全面的に禁止された犯罪です。

一方、マルチ商法は、実際にサプリメントなどの「商品」が存在し、その商品を流通させる仕組みです。

しかし、商品があるから完全に合法で安全というのは大きな間違いです。

たしかに商品の販売自体は禁止されていませんが、実際には会員を増やして販売することで「絶対に儲かる」と説明することは、ネズミ講と同じで、マルチ商法は違法であることには違いないのです。

悪質な業者は「うちは商品があるから合法ですよ」と胸を張って安心させようとしますが、その「合法」という言葉こそが、私たちの警戒心を解くための巧妙な罠なのです。

マルチ商法の基本的な仕組み

マルチ商法の会員になるには、親元から指定された商品(健康食品、化粧品、浄水器、英語教材など)を仕入れなければなりません。

そのことによって販売組織の「会員(販売員)」になるのですが、多くの場合、ここで数十万円の入会金が必要になります。

そして、自分が販売員となって、仕入れた商品を友人に販売するのですが、それと同時に友達を販売員にするために会員に勧誘します。

この自分の下に会員を多く増やすことで、 友人が商品を購入して会員になると、その売り上げの何%かが「紹介料」として自分のところに入ってくるのです。

自分が勧誘した友人が、さらに別の友人を勧誘して会員にさせると、そこからの売り上げの一部も、上の立場である自分に入ってくる仕組みになっています。

この商品を販売するシステムは、法律的には認められているとはいえ、会員を増やして商品を販売して紹介料を得るというピラミッド型のやり方は、そこに商品が介在していてもネズミ講のやり方に似ていることになります。

ピラミッド型の恐ろしい落とし穴

マルチ商法の組織は、自分を頂点として「親・子・孫」へとピラミッドのように広がっていき、下の人が商品を買ってくれれば、自分は何もしなくても勝手にお金が入ってくるという、そんな夢のようなシステムだと錯覚してしまうのです。

しかし、現実はそう簡単にはいきません。

思うように人が集まらなくなると、自分の紹介料(ボーナス)や厳しいノルマを達成するために、次のような行動に追い込まれてしまいます。

自分の利益のために、大切な友人や知人まで、無理やり会員にさせようと食い下がって、強引に会員にしようとします。

さらに、ノルマを達成して見返りをもらうために、売れるあてもない高額な商品を自分で大量に買い込んだり、家族や自分自身の名前を使って嘘の会員登録をして、架空の会員を作りお金をつぎ込んでしまいます。

このようになると、簡単にお小遣い稼ぎができると軽い気持ちで手を出したことで、老後のために蓄えた財産を一瞬のうちに失うことになります。

そして、あらゆる友達に必死で声をかけたことで、長年付き合ってきた大切な友人たちは避けるようになって、一生の宝である友達をすべて失うという、あまりにも悲惨な結末になるのです。

最大の悲劇は、自分が加害者になってしまうこと

下の人から集めたお金を上の人に配るだけの仕組みは、数学的に必ずいつか破綻します。

結局のところ、本当に儲かるのはピラミッドの頂点にいるごく一部の人間だけなのです。

「本当に良いものだから、あなたにも教えてあげる」

そんな純粋な善意から声をかけたはずが、結果としてご近所さんや長年の親友に高額な商品を買わせたり、出資させたりして、多大な迷惑をかけることになります。

お金を失った友人は次第にあなたへ不信感を抱き、やがて周囲から人が離れていってしまうのです。

老後の人生に影を落とす

気がつけば、自分自身が大切な友人を騙す「加害者」となり、地域のコミュニティからも完全に孤立してしまうのです。

その罪悪感と孤独感は、どれほど後悔しても取り返しがつきません。

穏やかに楽しむはずだった老後の人生に、深く暗い影を落としてしまうことになるのです。

このような悲劇を生まないための最も賢明な選択は、マルチ商法には絶対に手を出さないことです。

どんなに親しい友人からの誘いであっても、「紹介料が入るよ」「他の人にも勧めてみて」という言葉が出たら、きっぱりと断る勇気を持ってください。

本当の友人であれば、あなたが断ったくらいで縁が切れるようなことは絶対にありません。

もし断りきれずに困ったり、少しでも「おかしいな」と思ったら、一人で悩まずに「消費者ホットライン(局番なしの 188)」に相談することをおすすめします。

マルチ商法による主な事件

過去に大きな社会問題となった「ジャパンライフ事件」や「円天事件」をご記憶の方も多いことでしょう。

被害総額が数千億円にのぼり、多くの高齢者が老後の資金を根こそぎ奪われました。

これらは実のところ、実態のない投資詐欺でしたが、被害が何万人にも拡大してしまった最大の理由は、友達を紹介すれば、あなたにも紹介料が入るという、マルチ商法と全く同じネットワークを悪用したからです。

業者は有名な歌手を呼んで豪華なイベントを開き、「こんなに大きな会社だから安心だ」「法律違反ではない」と高齢者を信用させました。

1. ジャパンライフ事件(2017年破産)

  • 手口としては、数百万円もする「磁気治療器」を高齢者に買わせ、それを別の他人にレンタルすれば「年利6%などの高いレンタル料が毎月入る」と、多くの高齢者を勧誘しました。
  • 実際にはレンタル事業としての実態はほとんどなく、新しく加入した高齢者から集めたお金を、古い会員への配当に回すだけの自転車操業で会員を集めました。
  • 結局のところ、資金繰りが行き詰まって破産。約7000人もの人が被害に遭い、被害総額は2000億円以上にのぼりました。被害者の多くが高齢者で、老後の資金を根こそぎ奪われたのです。

2. L&G(エル・アンド・ジー)「円天」事件(2007年破産)

  • 手口は、「100万円を預ければ、毎年36%の利息がつく上に、『円天(えんてん)』という独自の電子マネーがもらえる」と謳い、高齢者から多額の資金を集めました。
  • 有名な歌手を呼んで豪華なコンサートや「円天市場」というバザーを頻繁に開催し、「こんなに大きくて華やかな会社だから安心だ」と高齢者を信用させ、熱狂させました。
  •  これも実態は新規の出資金を配当に回すだけの詐欺であり、最終的に破産。約5万人から1000億円以上を集めており、会長は詐欺罪で実刑判決を受けました。

これらの会社は、利益を生み出す真っ当な事業など一切行っていません。

下の人から集めたお金を上の人に配る、「自転車操業」で回しているだけだからです。

会員自身が販売員となり、新しい人を勧誘すれば「紹介料」や「配当金」が入るという、マルチ商法と全く同じシステムを悪用して、爆発的に会員を増やしていきました。

最初は気前よく配当金が支払われるため、「本当に儲かった!この会社は信用できる!」とすっかり信用して錯覚してしまいます。

そして、大切な友人や知人を巻き込んだり、なけなしの老後資金を追加で投資してしまったりするのです。

しかし、彼らの目的は最初からお金を騙し取ることです。

自転車操業で資金を回しているだけなので、新規の会員が減れば必ずいつか破綻する運命にあります。

そして会社が破綻した時、経営陣はすでに資金を隠し持っており、末端の高齢者には何も残らないということになってしまうのです。

これが、マルチ商法(およびマルチまがい商法)の残酷な現実です。

しかし、今でもこのやり方で会員を集めている人たちが現実的にいるということを知っておいてください。

詐欺師たちは手を変え品を変え、新たな詐欺をくわだてています。

老後をゆとりある暮らしをするためには、くれぐれも上手い話には乗らないことが賢明です。