最近、高齢者の住まいを狙った悪質な「点検詐欺」が急増しています。
悪質業者は、他人を疑うことを知らないシニア世代を「騙しやすい」と狙いを定め、卑劣な手口で近づいてきます。
今回は、絶対に騙されないための点検詐欺の手口と対策をまとめてみました。
巧妙化する点検詐欺の手口
悪徳業者たちは、高齢者が他人を疑わず親切に応対してくれることにつけ込んできます。
「給湯器の無料点検をします」と事前に電話をかけてきて所在を確かめたり、高齢者の一人暮らしであることを確認してから訪問します。
訪問時には、いかにもガス会社の委託業者のような作業着を着て現れるため、すっかり信用して家の中に入れてしまうケースが後を絶ちません。
家に入り込むと、彼らは点検するふりをして、巧みな言葉で恐怖心をあおります。
「給湯器が古くて、このままだとガス漏れする可能性があります」
「給湯器は15年で交換することが法律で決められています」
「もし故障で火事になっても、保険は下りません」
などと嘘をついて、高齢者の不安を煽ります。
ガス漏れや火事と聞けば、命の危険があることや、火事を起こしたら近所にも迷惑がかかることから、相手をわざとパニックにさせて、「今すぐ交換した方がいい」と迫り、本来は交換する必要のない給湯器の交換契約をその場で結ばせてしまうのです。
法定点検について
ガス設備には「4年に1回の無料法定点検」が義務付けられています。
この点検は本物のガス会社が行い、事前にハガキ等で知らせてきます。
しかし、この無料の法定点検において、その場で新たな給湯器の交換契約を急がせるようなことは絶対にありません。
点検と新しい工事の契約はまったくの別ものだからです。
最近では給湯器だけでなく、電力会社を名乗って「漏電しているから分電盤の交換が必要だ」と迫ったり、「無料で屋根や床下を点検します」と訪問してきて「このままでは家がダメになる」と高額なリフォーム工事をさせたりする手口も増えてきています。
どれも、不安をあおるのが共通の手口であり、今では安く器具が手に入るなどと言って契約に結びつけようとするのです。
悪徳業者の巧みなトーク術
悪徳業者はまず、「無料点検」を口実にして家へ上がり込もうとします。
彼らは言葉巧みに懐に入り込み、契約に結びつけようとするプロの集団です。
特に気をつけなければならないのは、巧みなトーク術なのです。
恐怖心を植え付け不安をあおるトークや、「今なら私の裁量で特別に安くしますよ」と、お得感をアピールしてきます。
「このままだとガス漏れしますよ」「火事になっても知りませんよ」などと、命の危険や重大なトラブルを大げさにちらつかせ、冷静な判断力をさせないようにします。
さらに、「火災保険を使えば実質無料で修理できるかもしれません」と匂わせる手口で、いざ契約してしまうと結局保険は下りず、他の正規な業者の見積もりより、高額な交換代を払わされる羽目になってしまうのです。
卑劣な詐欺から身を守るためのアドバイス
最大の恐怖は一度契約してしまった後に、悪徳業者の間でその名簿が回ってしまい、 その結果、「この家は話を聞いてくれる」と目をつけられ、屋根のリフォーム業者や電気設備業者など、次から次へと違う工事やサービスの勧誘が来るようになってしまいます。
「このままだと大事故になる」と言われれば、誰だって不安になるのは当然です。
しかし、その不安をあおることこそが、悪徳業者の最大の狙いなのです。
大切な財産と安心できる暮らしを守るために、以下のルールをしっかり覚えておいてください。
悪徳業者から身を守る方法
1、突然の「点検」には応対しない
「点検させてほしい」と突然やって来る見ず知らずの訪問業者には、最初から応対しないのが一番の防衛策です。
2、決してその場で契約しない
危険だと交換を迫られても、絶対にその場で契約しないことが悪徳業者から身を守る最大の鉄則です。
3、信頼できる地元の業者に相談する
もし本当に交換が必要か不安になったら、ご自身が契約しているガス会社や、地域で長く店を構えている馴染みの業者に直接電話をして相談することをおすすめします。
悪質な訪問業者と後になって騙されたと気がついても、教えられた住所に会社が存在しなかったり、社名を変えて別の会社になっていたりするなど、逃げ隠れするケースが多発しています。
だからこそ、安易な信用は禁物であって、怪しいと思ったら、誰かに相談するということをしてください。
絶対に一人で悩まないようにして、万が一、契約してしまったら、8日以内であれば、無条件で契約を解除できる「クーリング・オフ」という制度があります。
もし8日を過ぎてしまっていても、状況によっては取り消せる場合がありますので、少しでもおかしいなと思ったら、まずは早めに消費生活センター(局番なしの「188)へ相談することをおすすめします。