動画編集ソフトはたくさんあるなかで、私は、CapCutという無料で使える動画編集ソフトを使っています。
動画編集をしていて、自分が使い慣れたものが一番いいのですが、CapCutは操作が簡単で動画編集には欠かせない全てのものが兼ね備えられています。
今回は、動画編集ソフトの「CapCut」について解説します。
私がCapCutを使っている理由は、いたってシンプルな無料で使えて、動画編集が楽だからです。
難しいことをしたかったわけではなく、切る、つなぐといったことが簡単にできればいいのです。
そして、音楽やナレーションがワンオペで作られるのが良かったからです。
目次
実際に使って感じたこと
最初は画像生成ソフトのCanvaを使っていました。
Canvaは、ご存知の人が多くいると思いますが、画像を編集して文字を入れたり、背景を消したり画像編集においては優れています。
昔はAdobeなど、クリエイターなど専門家しか使えなかった画像ソフトを、Canvaは手軽に素人でも使えるようにしました。
Canavaには動画編集もできるのですが、唯一不満だったのがカットの繋ぎのときに、コマ送りなど、実際に分割したところと実際の映像にタイムラグが生じるところです。
したがって細かなカットの入れ替えなどできないという難点がありました。
CapCutに出会う
そこで、細かなカット割りができて、ナレーションを生成AIで入れることができたり、BGMも入れることができる無料ソフトをないかと探すことにしました。
最近は、無料で動画編集するソフトが多すぎるために、かえって悩んでいたところ、CapCutのことを教えてくれたのがGoogleのGeminiの生成AIでした。
なぜCanvaでは「ズレ」が起きるのか
Geminiには、いつもいろいろなわからないことなど相談したりしていたことから、私の持っているパソコンから、私が何をやっているかなどということは知ってくれていました。
Canvaはフレーム単位(コマ単位)の正確な編集が苦手なソフトであること、私が編集をしようとしている動画生成AIで作ったものは、一般的なカメラで撮った映像と違い、1秒間のコマ数(フレームレート)が不安定なことがよくあることから、CanvaよりCapCatの編集ソフトの方がいいと教えてくれたのです。
「コンマ数秒のズレにおいて、それほど気にする必要がない編集ならいいのですが、プロが使うような、数コマの編集をしたい場合はCanvaは向いていなく、あなたが使っているMacのパソコンとの相性を考えると、フレーム単位で編集で切ることができる無料ソフトはCapCutがいいでしょう」
Geminiの返答は、私の特性と、日頃からショート動画を作っていることを考えると、こちらの方がいいという回答は本当に的を射ているものでした。
このような返事ができてしまうことを怖いと思う人がいるかもしれないのですが、私にとっては良き相談相手として使っています。
早速、CapCutを使ってみることにしました。
CapCutの使い方
スマホで使う場合は、App Storeからソフトをダウンロードしますが、パソコンで使う場合は、検索からCapCutを探してダウンロードします。
CapCutは海外製のソフトですが、メニュー画面も、AIによる音声読み上げも、自動字幕起こしも、すべて完璧な日本語で使えます。
もし今、画面のメニューが英語になってしまっている場合は、最初に一度だけ設定を変えれば全部日本語になります。
メニューを「日本語」にする手順
- 設定画面を開く:
- 画面の一番左上(リンゴマークの隣)にある 「CapCut」 という文字をクリックしてください。
- 出てきたメニューの中から 「Settings(セッティング)」 をクリックします。
- 言語を選ぶ:
- 設定の箱(ウィンドウ)が出てきます。
- 一番右のタブ 「Language(ランゲージ)」 をクリックします。
- リストの中から 「日本語」 を探してクリックしてください。(リストの下の方にあります)
- 再起動する:
- 「Save(セーブ)」 または 「Restart(リスタート)」 というボタンを押します。
- ソフトが一度自動で閉じて、またすぐに開きます。
これだけで、先ほどまで英語だったメニューが「新規作成」「インポート」など、わかりやすい日本語に変わります。
作る画面が縦か横かに設定する
CapCutの画面の真ん中にある「プレビュー画面(テレビ画面)」の下を見てください。
- 比率を変える:
- プレビュー画面の下に、**「比率」**というボタンがあります。
- これをクリックして、リストの中から「9:16」(スマホのマーク)を選んでください。
- これで、編集画面の枠が「縦長」に変わります。TikTokやショート動画はこの画面です。
- テレビで画面用に作る場合は、横長の「16:9」に変えてください。
画面の「3つのエリア」を知る
CapCutを起動し、「新しいプロジェクト」をクリックすると、黒っぽい画面が開きます。
- 左上は素材置き場と考えてください。: 動画や音楽を入れるストック倉庫のようなものです。
- 真ん中〜右上(プレビュー): 編集結果を確認するモニター画面です。
- 下半分(タイムライン): 動画を切ったり貼ったりする編集台と考えてください。
素材をストック倉庫に入れる
まず、あなたの動画素材をCapCutに取り込みます。
- 画面左上の「インポート(+)」というボタンを押します。
- パソコンの中にある動画ファイルを選んで「開く」を押します。(または、直接この場所にドラッグ&ドロップしても大丈夫です)。
- これで、ストック倉庫に素材が入りました。
並べて動画編集する
下のタイムラインに、ストック倉庫にある動画ファイルを並べる。
- タイムラインに、倉庫から並べられたファイルのプラスボタンかドラッグ&ドロップして並べます。
- タイムラインを拡大して、大きな状態で見ると細かい作業ができます。
正確に切る
編集台の上にあるタイムラインの切りたいところに線を合わせる。
- 場所を決める:
- 白い縦線(再生ヘッド)を、切りたい場所に合わせます。拡大してあるので、切りたい場所にピタッと合います。
- 切る:
- キーボードの
Commandキーを押しながらBを押してください。(これが「ハサミ」のショートカットです) - これだけで、動画がスパッと2つに分かれます。
- キーボードの
- いらない部分を消す:
- いらない方をクリックして選択し、キーボードの
Deleteキーを押せば消えます。 - カットを入れ替えるには、指定位置にドラッグ&ドロップします。
- 間違えたら、上にある戻るマークを押すとやり直しができます。
- いらない方をクリックして選択し、キーボードの
文字(テキスト)を入れる
- テキストメニューを開く:
- 画面左上のメニューバーにある「テキスト(Tのマーク)」をクリックします。
- テキスト追加を押すと、左画面にデフォルトテキストという項目が出る。
- 文字をタイムラインに乗せる:
- 「デフォルトテキスト」という項目をマウスで掴んで、下半分のタイムライン(動画の上あたり)にドラッグ&ドロップする。
- 文字を打ち換える:
- 画面の右上に、文字を入力できるエリアが出てきます。
- ここにタイトルなど、好きな言葉を打ち込んでください。
- プレビュー画面の文字が変わります。
文字を見やすくする
背景が白で文字が白くて細いなど、背景に埋もれて読みにくい場合は、文字の色や大きさを変えます。
- スタイルを選ぶ
- 文字を打ち込んだ場所の少し下に、「プリセットスタイル」というカラフルな文字の見本が並んでいます。
- その中から、黄色い文字や黒い縁取りの文字など、目立つものをクリックしてみます。
- スマホの小さい画面でも読みやす異様な色と大きさなど選んでください。
- 位置を動かす:
- モニタープレビュー画面の中にある文字をマウスで掴んで、好きな場所(上の方や、足元など)に移動させて位置を確認します。
テキストの読み上げ
打った文字をAIに読み上げさせることができます。
- 文字を選択した状態で、右上のメニューの「テキスト読み上げ」というタブをクリックします。
- 「アナウンサー」や「熱血漢」などを選ぶと、その雰囲気で文字を読み上げて喋ってくれます。
- ダイヤモンドマークが付いているのは、有料会員のみが使えます。
音楽(BGM)を入れる
無音の動画もいいですが、音楽が入ると一気にプロっぽくなります。
- 音楽を選ぶ:
- 画面左上のメニュー「オーディオ」をクリックします。
- 左側に「音楽」という項目があり、「楽しい」「ジャズ)」「ビート」などのジャンルが並んでいます。
- 気になった曲名の画像をクリックすると試聴できます。動画の雰囲気に合うものを探してください。
- 曲名の画面にダイヤのマークがあるものは有料プランでしか使えません。
- タイムラインに入れる:
- 気に入った曲があったら、その曲の右にある「+(プラス)」ボタンを押すか、ドラッグして一番下の段(動画や文字の下)に持っていきます。
音楽の長さを合わせる
- たいてい音楽の方が動画より長いので、動画が終わっても音楽だけ流れ続けてしまいます。
- 動画が終わるところに白い縦線を合わせます。
- 音楽の帯を選択して、
Command+B(ハサミ)で切ります。 - 後ろのいらない音楽を選択して、
Deleteキーで削除します。
書き出す(エクスポート)
編集したデータを「1本の動画ファイル(MP4)」として完成させます。
- 青いボタンを押す:
- 画面の一番右上にある青いボタン「エクスポート」をクリックします。
- タイトルを決める:
- 設定画面が出てきます。一番上の「タイトル」のところに、ファイルの名前を入力します。
- **「書き出し先」**という項目がありますが、通常は「Movies」や「Downloads」フォルダになっています。
- 横のフォルダマークを押せば、デスクトップなどに変更もできます。
- 書き出す:
- 設定画面の右下にある「エクスポート」ボタンをもう一度クリックします。
- 数字が100%になるまで待ちます。
- この時に、課金の案内が出る場合があります。BGMのダウンロードの時に有料プランでしか使えなかった曲をダウンロードした場合などに出てきます。
- その場合は、無料で使える曲に変えてください。
- 完了:
- 「動画がエクスポートされました」と出たら成功です。
- 「フォルダを開く」というボタンを押すと、今できた動画ファイルが表示されます。
CapCutを使うようになって楽しくなった
プロのような細かなことができなくても、基本的な作業である、切って繋げてタイトルやBGMを入れるという動作が、ストレスなくできることは編集することが楽しくなります。
映像は撮りっぱなしではなく、いらない余分なカットなどを捨てることで、観る人が気持ちよく感動してくれます。
編集が大事なのは、観る人に対する思いやりでもあるのです。
その作業が簡単にできるCapCutは、動画編集が苦手な人やシニアの方、初めて動画を触る人などにとって、簡単に便利にできるアイテムです。