
シニアになると定年退職、配偶者や友人の死、身体的な健康の低下、社会的な孤立、経済的な不安などといったストレスで気分が落ち込むことがあります。
人生の大きな節目として、定年退職や子供の独立は、私たちの生活に大きな変化をもたらします。
定年退職後の生活はこれまでの仕事中心の生活リズムが一変し、何を目標に生きていけばよいのかと悩むことが多くなります。
また、主婦においては、子供たちが独立して家を離れると、今までの忙しさから解放される一方で、突然訪れる静寂に戸惑いを覚えるのです。
目次
シニアに待ち受けるストレスの要因
シニア世代になると、この時期にはいろいろなストレスとなる要因が待ち構えています。
今までがむしゃらに働いていたことが、ふと心に余裕ができたことにより、いろいろな出来事がストレスの要因となるのです。
仕事を中心に働いていた人にとって退職後に役割を失い、孤独や無力感を抱くことがあります。
同様に、長年家庭を支えてきた主婦も、子どもが独立した後にやることがなくなり、気持ちが沈みがちになったりします。
さらに、加齢とともに体力が低下し、慢性的な痛みや持病による生活の質の低下が精神的負担となることがあります。
そのようなことから、外出や社会活動が減ることで気力を失いかけてしまうのです。
孤独感と喪失感
環境の変化は、これまで感じたことのない孤独感や喪失感を引き起こすことがあります。
これが原因で気分が落ち込みやすくなり、さらにはうつ状態に陥ることがあるのです。
仕事や家庭という人生の大きな役割を失ったと感じることは、自己の存在意義が揺らぎ不安や焦燥感が募ることになります。
また、退職後の収入減少や健康に対する不安も大きく、心配からくるストレスで精神的に落ち込みやすくなるのです。
しかし、これらの変化に直面したときこそ、自分自身を見つめ直し、新しい生きがいや目標を見つけるチャンスでもあります。
ストレスを乗り切る考え方
ストレスを乗り切るには、新しい趣味に没頭することや、社会活動に積極的に参加することで乗り切ることができます。
また、健康的なライフスタイルの維持や、家族や友人との絆を深めることで、彼らが心の健康を支える大切な要素となるのです。
そこで、ストレス解消のための具体的な対策を考えてみることにします。
ストレス解消のための5つの対策
1. 定年退職によるストレスへの対策
- メンタルトレーニングの一環として、自分に対して肯定的な言葉をかけることで、モチベーションを維持しやすくします。
- 新しい活動や趣味を楽しむことでライフスタイルを改善して、不安を減らし前向きな気持ちを持ち続けることができるからです。
2. 配偶者や友人の死による喪失感への対策
- 自分の感情を認識し、現実の出来事を否定せず他人との会話などでストレスをためないようにします。
- 人間関係におけるコミュニケーションによって、感情の高ぶりを抑え、言葉で吐き出すことで心の平静を取り戻すことができます。
3. 身体的な健康の低下への対策
- 自分ができる範囲のことをして無理をしない行動をします。
- 年相応な働き方をすることで、昔と違って体力の衰えを受け入れるようにすることが大事なことになります。
4. 社会的な孤立への対策
- 自分の価値を再確認し、自分自身に対する肯定感を高めることをしてストレスの対応力を高めます。
- 心配事や不安という気持ちを打ち消し、目の前の現実に集中して、すべてをあるがままに受け入れることで乗り切りることができます。
5. 経済的な不安への対策
- 節約など無駄を省いて、分相応な生活をすることが経済的な不安に対処しやいことになります。
- 将来をポジティブに捉え、経済的な問題を乗り越えられるという自信を持つことが不安を解消することになります。
これらのメンタルトレーニングの意識により、ストレスへの対応力を磨き前向きな自分になることで、ストレスと上手く付き合うことができることが、ストレスを乗り切ることになります。
メンタルトレーニングについて
メンタルトレーニングは、心の強さを育む考え方によって、あらゆる困難やストレスに対して前向きに対応できる力を身につけることができます。
特に人生の転機や大きな変化に直面したときに非常に重要で、メンタルトレーニングの価値を理解し実生活で活用することが重要です。
メンタルトレーニングは、自己肯定感を高めるためにも必要です。
メンタルトレーニングの方法
メンタルトレーニングを通じて、心を落ち着かせる方法を学ぶことで、感情をコントロールし精神的なバランスを保つことができるようになります。
メンタルトレーニングをすることは、仕事や家庭生活、人間関係においてもよりポジティブな影響が現れ、ストレスの少ない充実した毎日を送ることができます。
そこで、メンタルトレーニングの一つの方法として、シニアにも無理なくできる太極拳について考えてみることにします。

太極拳はゆっくりした動作の中で深い呼吸と連動することで、集中力を高め動く禅といわれるように心を落ちつかせることができます。
元々は武術としての技法だったのですが、ゆっくりした動きが体幹を鍛え精神を安定させることから健康効果があると認められ、世界中で広く実践されるようになりました。
深い呼吸と一つ一つの動作に心を集中させることで、心の不安を取り払うことができ、直面する心の不安を解消し身体のバランスを整えるという、ストレス解消に効果的な方法と言われています。
シニアにとって、太極拳は無理なく続けられる穏やかな運動であり、メンタルトレーニングとしてはうってつけです。
精神の安定が不安を解消する
不安は予期しない出来事や将来への漠然とした心配事など、さまざまな要因から生まれます。
不安を完全に避けることはできないのですが、不安に対処することはできます。
大切なのは不安に飲み込まれず、冷静に向き合うための精神の安定を保つことが重要です。
不安は本来、私たちが危険から身を守るための自然な感情として、不安があるから危険などを避けられるのです。
しかし、この感情が過剰になると、心身に悪影響を及ぼし、心の平安を脅かしてしまいます。
そこで、心を落ち着かせて冷静さを保てる状態にすることが、」不安を乗り切ることになるのです。
不安な状況に直面しても過剰に反応せず、適切な判断や行動ができるように日頃から精神を落ち着かせうように訓練しておくことが、不安を解消する方法でもあるといえます。
不安を完全に取り除くことは難しいのですが、精神の安定を保つことで、不安に振り回されることなく、穏やかな日々を過ごすことができるようになります。
不安を恐れず上手に不安と付き合うことで、自分の内面を整え精神的な安定を保つことが、不安を解消するとことになるのです。
不安を恐れずに日々を有意義に生きていくことが、幸せな老後を生き抜くことになります。